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「英語と茶道」を武器に44歳から働く人気茶道家

(上)裏千家茶道家・保科眞智子 18年ぶりに働く「いつか自立したかった」


主婦として生きてきた経験がビジネスで役立つ

 同時に、専業主婦として家庭を回し、主婦としてママ友と活動してきた経験は、ビジネスで応用が利くことに気付いた。「会計は家計の延長ですし、ビジネス上のメールも、学校との連絡やママ同士のやり取りと大きく変わりません。ママ友有志で立ち上げたボランティア活動では資金集めにバザーもやったり、みんなで慣れないメールやエクセルを駆使して企画書を作ったりもしました。ママ友が立ち上げた非営利団体の活動に参加した際には、法人格を取得するしくみも学びました」

 子どもの習い事も、保科さんにとっては貴重な学びの機会だった。「先生方は皆さん専門家ですからね。子どもが通うプレゼン教室ではプレゼンの仕方を、テニス教室ではテニスの新しい技術を、子どもの後ろで習得しました。それにね、先生やコーチって、大人の私の胸に突き刺さるほど、いいこと言うんです。だから、送迎しているだけじゃもったいないと思って……」

 働き始めて何より役に立ったのは、主婦としての活動を通して、高度で複雑なコミュニケーションが必要とされるママ社会を生きた経験。「ママ同士で一つのことを進めていくのは楽しいですが、大変なこともあります。ビジネス上のコミュニケーションのほうが簡潔で気を遣わない。むしろラクだと思いました(笑)」

 アルバイトから始めてみる。自分の好きなこと、やってみたいことを友人に伝えてみる。そして、一緒にやってみる。子どもをサポートする母としての仕事、主婦としての活動からも、常に学ぶ。専業主婦として過ごした18年は、自分だけの天職「英語とお茶」に出合うための「立派なキャリア」だったのだ。

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「バリキャリと同じ土俵で勝負しない」元専業主婦の強み

取材・文/井上佐保子 写真/洞澤佐智子

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