ARIA世代はお手入れや生活習慣による肌の状態に、人による差が出やすい年齢。でも「肌はいつからでもキレイになれる」と皮膚科の先生は話します。肌にいい生活習慣や食べ方は? スキンケアの研究はどこまで進んでる? 体の内側からのケア、化粧品、治療、何が効果的でどう使い分ければいい? などの疑問に答えます。

 朝と夜、1日2回の保湿ケアだけでは、ARIA世代の肌の乾燥は止められない! そんなキビシイ現実が美容ジャーナリストの小田ユイコさんのお話で分かりました。顔だけケアしていれば老け見えを防げると考えるのも大間違い。全身の肌の潤いと若さを保つ、ARIA世代に最適なケアとは? 小田さんに詳しく教えてもらいました。

冬の保湿ケアは「8時間以上空けたらNG」

 「シミ、シワ、たるみなど肌の老化の始まりは、すべて肌の乾燥から」と小田さんは話します。

 「肌には本来、バリア機能が備わっています。いわば肌を守る『砦(とりで)』として、体内から水分が蒸発するのを防ぎ、外部のさまざまな刺激物質が体内に入らないようブロックする役割を担ってくれているのです。

 ところが、肌が乾燥するとこの『砦』の力がダウン。すると紫外線の影響をダイレクトに受けやすくなり、シミやシワ、たるみなどの光老化を進行させる要因になります。

 さらに外部刺激によって、目には見えないレベルの微弱な炎症が肌内部に生じやすくなるという問題も。炎症が続くと肌がますます乾燥し、老化が進みやすくなるという負のスパイラルに陥りかねません」

 自分はもともとオイリー寄りの肌質だから大丈夫、といった油断は禁物。「ARIA世代の肌は総じて乾燥に傾くもの。30代頃までは部分的なカサつきだけが気になっていた混合肌の人は全体的に乾燥しやすくなり、オイリー肌だった人は混合肌へと、40代以降はもれなく変わっていくと言ってもいいでしょう」

 そこで欠かせないのが保湿ケア。ポイントは「保湿ケアを行うタイミングを8時間以上空けないこと」と小田さん。

 「朝と夜のホームケアでしっかり保湿することは基本中の基本ですが、ARIA世代の肌には1日2回の保湿ケアだけでは十分とはいえません。肌がカサついてきたと感じる時間をつくらないよう、日中もこまめに『ちょこちょこ塗り』を

 日中、特に乾燥が気になりやすいのは、人目にもつきやすい顔や手、髪、唇など。とはいえ、フェイスケア、ハンドケア、ヘアケア、リップケアと、それぞれの保湿アイテムを持ち歩くのはなかなか大変ですが、すべて持ち歩く必要はありません。「これさえあれば、顔も手も髪もOK!」と小田さんが薦めるアイテムとは?

ARIA世代の化粧ポーチの中身はこの5つでOK! ○○○○、○○○○、リップクリーム、メイク直し用ファンデーション、○○○○があれば1日中きれいな肌をキープできる
寒風にさらされた肌は、顔も手も朝晩の保湿だけでは潤いを保てません(C)PIXTA
寒風にさらされた肌は、顔も手も朝晩の保湿だけでは潤いを保てません(C)PIXTA