ARIA世代はお手入れや生活習慣による肌の状態に、人による差が出やすい年齢。でも「肌はいつからでもキレイになれる」と皮膚科の先生は話します。肌にいい生活習慣や食べ方は? スキンケアの研究はどこまで進んでる? 体の内側からのケア、化粧品、治療、何が効果的でどう使い分ければいい? などの疑問に答えます。

 日経BPで美容情報に精通した達人といえば、働く女性のための美容誌『etRouge(エ ルージュ)』の麻生綾編集長と、女性向けライフスタイルサイト『NikkeiLUXE(日経リュクス)』の米川瑞穂編集長。注目の商品や美容のトレンドについて本音トークを繰り広げる、WOMAN EXPOのコスメ放談も毎回大盛況です。そんな両編集長に、実際に使っていいと感じているお気に入りのスキンケアアイテムを教えてもらいました。2回にわたってたっぷり紹介します!

不調知らずで50代突入、しかし突然顔が真っ赤に…

―― ARIA世代でもあるお二人が、スキンケアで大切にしていることは何でしょうか。

麻生綾さん(以下、麻生) ここ最近はシンプルケアに落ち着いています。というのも、2年くらい前にある日ばーっと顔が赤くなって、湿疹も出て、本当に困ってしまったんです。

 それまでは50歳を過ぎても生理も順調だし、体の調子もよく、自分は更年期障害とは無縁だと思っていました。ところが突然肌のトラブルに見舞われてしまった。30年近く美容の編集者をやってきた知識を駆使しても全然良くならず、いろんなお医者さんを訪ねた末に、新潟と銀座でクリニックをやっていらっしゃる美容皮膚科の野本真由美先生に出会いました。

 野本先生は私を見て一言、「あなた、化粧品の使い過ぎよ」。長年、化学物質を顔にのせ過ぎて、言ってみれば、コップの水があふれたような状態になっていたんですね。

 とはいえ、エイジングケアを全くしないわけにはいかないお年ごろですので、いかに品数少なく、肌を刺激しないものをセレクトするかに心血を注いでいます。

 今の私からすると、米川さんが持ってきたリッチな化粧品を何種類も重ねづけしていた時期が懐かしいです。10年前は楽し過ぎて私もあちら側でしたから。とにかく化粧品が好き。肌の状態が変わるのが面白くて、新製品の発表会に行くたびにどれも使いたくなるんです。

米川瑞穂さん(以下、米川) そうそう、常に実験なんですよね。私は今45歳で、日々老化との「決戦」です。シワっぽくなってきたかも? ほうれい線が目立ってきた? 透明感がなくなった気がする……そうした悩みに対し、最先端のものを投入することで何とか踏みとどまっている感じです。

 各ブランドが新しく出す最高峰のスキンケアは、やはりそれだけの価値があると納得するものが多いですね。化粧品は今、業界全体が伸びていて、1つ数万円する高額なスキンケア化粧品が売れています。それは、買う人が投資に見合うと感じる、本当に効くものがどんどん開発されているということ。人生100年時代、これからまだまだ長い肌とのお付き合いを考えれば、実はジュエリーやブランドのバッグより、肌のほうがはるかに投資価値があるし、財産になり得るかもと思うこともあります。

 私のセレクトは、ちょっとぜいたくをして忙しい毎日の疲れを癒やしつつ、何とか女らしさとエイジングの危機を回避しよう、がテーマです。

―― では早速、アイテムの紹介をお願いします!

(写真右)麻生綾
(写真右)麻生綾
ビューティ・ディレクター/美容編集者。東京育ち。上智大学文学部新聞学科を卒業後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社。以来、女性誌の美容ページ担当歴は20数年にわたり、また『25ans』 『婦人画報』(ともにハースト婦人画報社)、『VOGUE JAPAN』(コンデナスト・ジャパン)各誌で副編集長を務める。2014年1月から『etRouge』編集長
(写真左)米川瑞穂
早稲田大学第一文学部卒業後、日経BP入社。日経ビジネスの同梱(こん)別冊『Priv.(プライヴ)』などでファッション、ビューティ、ライフスタイル関連の編集に携わり、2014年から『etRouge』編集を兼務。2017年6月から『NikkeiLUXE』編集長を務める。趣味は旅行で、温泉好きが高じて熱海に温泉付きの山小屋も購入