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「越境」でキャリアは強くなる

リンダ・グラットン 越境は私たちを自立させ大人にする

『LIFE SHIFT』の著者が語る、人生100年時代の第一世代としてこの時代をどう生きるか、どう切り開くか


変化のスピードが早くなり先が見通せない今、組織に多様性が求められるのと同じように、個人にも新しい価値観の獲得や学びによる成長が求められています。そのための「出合い」の場を持っていますか? 日々の仕事や自分の成長に「停滞感」を覚えているミドル世代にこそ必要な「越境」の始め方とその効用を探る、大特集です。

「越境」でキャリアは強くなる

 「人生100年時代」という概念に衝撃を受けてから5年、今私たちは、人生の枠組みを再構築するという課題に直面しています。働き方や会社との関係も変化は避けられません。その変化に対応し自分の可能性を広げるには「越境」が必要だとロンドン・ビジネス・スクールのリンダ・グラットン教授は言います。この時代をどう乗り切るのか、私たちの疑問に答えてもらいました

リンダ・グラットン
リンダ・グラットン
英ロンドン・ビジネス・スクール経済学教授。人材論、組織論が専門。英ブリティッシュ・エアウェイズのチーフ・サイコロジスト、コンサルタントグループのディレクターを経て現職。経営思想家ランキング「Thinkers50」の常連。2018年に日本政府の「人生100年時代構想会議」メンバーに任命された。主著に『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』『LIFE SHIFT 2』(東洋経済新報社)、『ワーク・シフト』(プレジデント社) などがある。

社会的パイオニアとしてライフプランを変える覚悟を

編集部(以下、略) 人生100年時代に対応したキャリアプランに移行するのは簡単ではありません。特に、40~50代のARIA世代はどのように考え方を変化させる必要があるのでしょうか。

リンダ・グラットン教授(以下、グラットン) 女性たちの多くは、祖母の年齢の重ね方をロールモデルとして見ていました。 私も、祖母が60歳から「老後」の人生を悠々自適に過ごし、その10年後には亡くなったのを覚えています。こういったロールモデルは、90年以上健康に生きるであろう私たちにとって参考にはなりません。私たちが60代にのんびりと老後の暮らしを楽しむということはあり得ないのですから!

 人生100年時代において、私たちは40代、50代、60代に人生の進路を変更しなければなりません。そんなことが可能なのでしょうか。そこで3つの提案があります。

 まず私たちは、多くの女性が90代まで生きるようになる社会の第一世代なのだと認識してください。「社会的パイオニア」なのです。私たちは、それを乗り切る方法を他の人に示し、自分の子どもたちの世代がより長い人生を送るための準備をする手助けをしているのです。社会的なパイオニアとして、年齢を重ねるということについての従来の前提を疑い、実験し、自分の人生をどう生きるかについて勇気を持って向き合う覚悟が必要です。それはまさに私たちの考え方にかかっています。

 次に、コミュニティーが社会の変化にとって不可欠であるということ。他の人とつながり、彼らの話や経験談を聞くことで、より多くの変化をもたらすことができます。ですから、ぜひ同年代の女性たちとつながり、私たちが健康で長生きするというこの素晴らしい機会をどう生かすかについて話し合ってみてください。

 第3に、年齢とは「可鍛性(かたんせい、粘り強く、衝撃に耐えるもの)」であると認識することです。私たちはより健康になり、習慣を変え、新しい社会的つながりを築き、新しいスキルに投資することが、何歳になっても可能なのです。

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