未婚率は高まり、核家族化は進み、離婚するカップルは多く、「単独世帯」(ひとり家族)は増え続けています。2040年には総世帯の4割が単独世帯という予測も。これからあなたが頼りにできるのは、家族よりも友達かもしれません。いざというときに相談したり、助け合ったりできる「女友達」について考えます。

 大人の付き合いは、なかなか心を許し合う友達までには発展しにくいものです。会社の幹部や代表ともなればなおさらですが、皆さんどのように友達になり、どのような付き合いをしているのでしょうか。今回は、女性社長の知られざる友達関係について、通訳・翻訳サービスを手がける株式会社テンナイン・コミュニケーションの代表取締役、工藤浩美さんと女性社長友達の2人に話を聞きました。

工藤浩美さん(58歳)。2001年に通訳者や翻訳者の派遣サービス業、テンナイン・コミュニケーションを設立。プライベートでは20歳以上年下の夫と2018年に結婚。趣味はランニングとおいしいものを食べること
工藤浩美さん(58歳)。2001年に通訳者や翻訳者の派遣サービス業、テンナイン・コミュニケーションを設立。プライベートでは20歳以上年下の夫と2018年に結婚。趣味はランニングとおいしいものを食べること

―― 社長には、社員には話せない経営に関する悩みがあるのではと思います。工藤さんには「社長の悩み」を話せる友達がいますか? どうやって見つけましたか?

工藤浩美さん(以下、敬称略) 食事会や勉強会などで出会った人のなかで、趣味が合う人や尊敬できる人と引き続き会う機会をつくることが多いです。女性社長の勉強会で出会った人と一緒に、屋久島などへ旅行するなどしています。おいしいものを食べに行くことも好きで、食事会を開いて気の合う人を呼んだりすることもあります。きょう同席してくれた2人の女性社長も、交流会で出会い、おいしいものを食べる会などのイベントを通じて徐々に仲良くなりました。

向かって左から、工藤さん、化粧品企画販売会社セレナイト代表取締役の平山愛子さん、ブライダルプロデュース会社プラジーラ代表取締役の金森理香さん
向かって左から、工藤さん、化粧品企画販売会社セレナイト代表取締役の平山愛子さん、ブライダルプロデュース会社プラジーラ代表取締役の金森理香さん

―― 多くの交流のなかで、特にこのお二人と仲良くなった理由は何ですか?

工藤 社長にしか分からない心の内を理解してくれる、頼もしい存在であることですね。どの会社の社長も頼もしいですが、この2人には「何があっても絶対大丈夫」と思わせてくれる強いエネルギーがあるんです。悩みがあっても、彼女たちと会っておいしいものを食べながらおしゃべりしているうちに、元気になれます。

―― 具体的に、どんなお話をされることが多いですか?

工藤 プライベートの話もしますが、仕事の話が多いです。社長でなければ分からない思いや悩みというものがあって、それは誰にでも話せるものではなく、話しても同じ立場でなければ思いを共有してもらえないので、2人に会うとつい仕事の話をしてしまいます。