40~50代、ARIA世代の日本女性は世界で最も眠っていないと言われます。短時間睡眠を続けると認知症などの危険性が上昇、仕事の生産性も低下。そして…? 隠れ睡眠不足の怖さから、最高の睡眠のための実践方法、実際に試して分かった快適睡眠グッズまで詳しくお伝えします。

 快眠効果を売りにしたグッズは、実にさまざまなものが販売されている。香りで心身をリラックスさせるエッセンシャルオイル(精油)、「睡眠サポート」をうたうサプリメント、眠気を誘う音楽CD、そしてホワイトノイズなる雑音を発生させる睡眠用機器まで多種多様。この中で本当に効くのはどれか。40代の日経ARIAアンバサダー4人が、実際に試してみた。

快適に眠るためには5つのルールがある

 グッズの評価に入る前に、ぐっすり眠るために必要なものは何かをおさらいしたい。快眠セラピストの三橋美穂さんによると「質の高い睡眠を得るには、5つの基本ルールを押さえる必要がある」という。5つのルールを、1日のサイクルに合わせて時系列で示したのが下図だ。

睡眠が深まる5つの基本ルール、4、5はグッズを使うと効果あり。1)体内時計を整える。規則正しい生活を心がける。休日も含めて、毎朝同じ時間に起きる。2)日中は活動的に過ごす。夜の眠気のために日中は動。夕方以降に、うたた寝をしない。3)体温のメリハリをつける。就寝前に体温を上げ睡眠中に下げる。就寝の1~2時間前に入浴する。4)就寝前はリラックスする。心身を落ち着かせる。スマホを見ず、アロマ、音楽などを利用。5)寝室を快適な環境にする。眠りやすい空間に整える。温度・湿度、寝具、音、明るさを最適に。

 毎朝決まった時間に起きて、日中は活動的に過ごす。就寝する1~2時間前には入浴して体を温め、就寝前にはリラックスした状態で心身を落ち着かせる。そして、環境の整った寝室で就寝する――。ただ、そうはいっても毎日忙しく働くARIA読者には、そこまで規則正しく生活するのは難しい。繁忙期には短時間睡眠が続くこともあるだろう。

 そこで、睡眠グッズの力を借りて効率的に深い眠りに就きたい。今回は手軽に使える香り、食品、音楽、ノイズを利用した4製品をピックアップ。2晩ずつ試して評価した。

快適に眠れるグッズを全部試してずばり採点。1製品を2晩試用。5点満点で採点。エッセンシャルオイル/アロマ、ネムリララベンダー。機能性表示食品/サプリメント、グリナ。音楽CD、究極の眠れる音楽。ホワイトノイズマシン、sleep me MG
睡眠グッズ4製品を4人が評価。果たして得点は? どれがトップになったのか、 3ページ目で紹介する