カジュアル化の波もあり、仕事服の選択肢が増えた昨今。でも自分らしさは出しつつ、きちんと見える服はどう選べばいいの? 黒や紺に頼ってしまいがちだけど怖く見られない? ――管理職ARIAが気を付けるべき8の「落とし穴」のほか、似合う服が分かる顔タイプ診断、痛くなりにくいヒール靴の選び方、使えるブランドなどを紹介します。仕事服の「正解」を学び直しましょう。

 仕事服は、オフで着る服とは異なり、「仕事を円滑に進め、成果を上げる」ために自分自身を表現するもの。金融ならきちんとしたスーツが基本、ITなら少しカジュアルでもOKなど、業種や役職に適したベースのスタイルはARIA世代ならもう百も承知のはず。でも「いかにも仕事ができそうに見えるテーラードのパンツスーツにシャツをまとってみても、なんだかしっくりこない」という人はいないだろうか。

 自分に合う仕事服を選ぶ際に有効なのが、最近話題の「顔タイプ診断」だ。自分の顔タイプを知って、仕事服選びに応用する方法をご紹介しよう。

雰囲気に合った仕事服は、その人の評価を高める

 「洋服の印象と、それを着る人自身の印象が合っていると、仕事においてプラスに働きます」と言うのは、イメージコンサルタントで一般社団法人日本顔タイプ診断協会代表理事の岡田実子さん。その人自身が持つ雰囲気と着ている服が合っていることで「信頼できそう、仕事のセンスも良さそう」という印象を相手に与えるという。

 逆に、その人の雰囲気と、着ている服にギャップがあると、仕事上ではマイナスになることもあるそう。

 「例えば大竹しのぶさんのような柔らかい印象の人が男っぽい硬めのパンツスーツを着ていたり、天海祐希さんのようなシャープな印象の人がフリルたくさんのふんわりした服を着ていたら、何となく違和感があったり、あかぬけない印象になったりしがちです。見る人によっては『なんだか理解できない人』『何か隠したい部分があるのでは』という印象さえ持つかもしれません」

 現代はスピード社会なので、仕事上で長く付き合ううちに相手を理解していくということは多くない。そのため「会った瞬間に、この人なら信頼できそうだなというイメージを与えられればスムーズに仕事が進みやすいのです」。

「顔タイプ診断を知れば仕事服選びに失敗しません」(岡田実子さん)
「顔タイプ診断を知れば仕事服選びに失敗しません」(岡田実子さん)

 では、人の雰囲気や印象とは何で決まるのだろうか。岡田さんは「人の外見は『顔』『体形』『髪や肌、目の色』の3つで構成されますが、雰囲気をほぼ決めるのは『顔』です」と言う。

 「ぱっと見たときの第一印象で、体形とか肌の色などはあまりはっきりと記憶に残りません。『その人らしさ』は、だいたい、顔で覚えているものです」

 岡田さんは、顔の特徴を抽出してタイプ分けする手法「顔タイプ診断」を提唱。顔の雰囲気に合う服の形、素材、色柄などが判断できるため、服選びが楽になるそうだ。

 例えば仕事服を選ぶ際、業種や役職に応じたベースのスタイルを顔タイプに合わせて決めておく。全体の7割ほどを占めるベースのスタイルを顔タイプに合わせ、残りの3割を自分の個性や好み、あるいはなりたい雰囲気によって合わせるアイテムを変えれば、全体のバランスが良くなるという。

 次のページからは、簡単な質問で自分の顔タイプが分かる。タイプごとに仕事服選びのポイント、OKとNGを聞いた。

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