かつてはお金持ちの特権だった別荘ライフや海外移住、海外留学。バブル崩壊と経済停滞の30年を経て、庶民クラスにも手の届く2拠点生活や、海外移住・留学の穴場カントリーが、注目されています。「いやいや、私は都心を離れたくないので短時間勤務で働きたい」など、ARIA世代が描くわがままな「未来妄想図」を実現するにはいくら必要なのか、取材しました。

羽生祥子総編集長(以下、総編集長) さぁ、編集会議始めますよー。9月号の前半特集は、ライフシフトとお金にしましたっ! コンセプトはこれね♪

 「6月号のど素人投資特集でブレイクした記者二人のチームが、今度はライフシフトとお金の問題に切り込む!」です。

 ふふふ、どう? このテーマ、みんな気になっているんじゃない?

I記者 いやぁ、ブレイクしたかどうか分かんないですけど……。でも、ライフシフトは読者の皆さんの関心も激アツですよね。

O記者 うんうん、やっぱり「人生100年時代」「今のキャリアで、このまま働き続けられる?」「ライフシフトに関心はあるけど、お金は……?」は、セットで気になりますよね。

 私自身も仕事人生をこの先をどうするか、考えるときがあります。もし、現在の仕事に対する責任とか、家族や親のこととか、いろんな縛りにとらわれずに理想のライフシフトを考えたら――。一度は海外で暮らしてみたいなあ。

総編集長 海外! いいねえ。O記者は何をするの? 留学?

O記者 ほんとに妄想ベースでいいなら、日本のお弁当「BENTO」を作って売ってみたいですねー。ヨーロッパとか、アメリカの大都市で。日本の弁当文化って、欧米にはなかなかないですよね。そういえば高校生のときに初めてメルボルンでホームステイしたときに、持たせてくれたランチが紙袋に食パン1枚とリンゴ1個で、衝撃を受けたっけ。あれ以来、お母さんのお弁当への感謝の念を深めましたね……。

都会と田舎で交互に暮らす「2拠点生活」が大注目

I記者 私は4カ所くらいをぐるぐる回る、ノマド生活に憧れますねー。東京、バルセロナ、南の島、あとは富山とか。それぞれのベストシーズンを満喫して、おいしいもの食べて。

総編集長 4カ所もなんて、I記者ったら欲張りさんね♪ でも、4カ所とは言わなくても、都会と田舎の両方で交互に暮らす、2拠点生活が注目されているみたいよね。

I記者 デュアルライフとも呼ばれて話題ですね。この間も記事で紹介しました。読者さんからも大反響で。

O記者 今はやりの2拠点生活って、別荘を軽井沢に持つのが夢、みたいなかつてシニア世代の間であった話と、どこが違うのかな?