働き方も生き方も多様な時代、結婚する・しないも、結婚するタイミングも人それぞれ。そうした中で最近目立ってきた選択の一つが、自分ひとりでも人生のかじ取りが十分できる年齢になってからの結婚です。出会いは? 決断の決め手は? 自立した大人同士ならではのよさや大変さは? 気になるあれこれを、45歳以降に結婚した人たちに聞いてみました。

 「夫は神様がくれたギフト。私の人生に登場してくれてありがとう!」。破顔一笑でこう話す西崎彩智さん。11歳年下の夫と再婚したのは2016年、49歳のとき。ただ、「ギフト」を受け取るまでには、波瀾(はらん)万丈があって……。専業主婦だった西崎さんは子どもを養うためにパートで働き始め、離婚後に起業します。そして「僕と結婚したら、さっちゃんが輝くと確信したから」と言ってくれた今の夫と再婚し、公私ともにガッチリ支え合う関係を築くまでのストーリー。余すところなくお届けします!

月17万円では厳しかった…起業塾で思わぬ出会い

編集部(以下、略) 西崎さんのお相手は11歳年下! どこで出会ったのでしょうか。

西崎彩智(以下、西崎) 2015年1月から通い始めた起業塾の受講生同士でした。

 私が離婚したのは13年6月、46歳のとき。前夫がリストラされたことをきっかけに、離婚の2年前から、ヨガスタジオの運営スタッフとしてパートで働くようになりました。前夫は、「今まで俺が食わせてやってきたんだから、これからはお前が俺を食わせろ」と。6歳上で封建的なタイプ。口答えして怒鳴られるのも嫌なので、言われた通り働きに出ることにしました。

 20年間専業主婦をしていたので好条件の働き口はなく、やっと雇ってもらえたのがヨガスタジオでした。ただ、接客が向いていたのか、半年後には売り上げが伸びて店長に昇格できたんです。手取りは月17万円ほどでしたが、再就職先が見つからなかった前夫は面白くない様子で、関係が悪化の一途をたどって離婚しました。

 当時大学生と高校生だった娘と息子は私が育てることに。夫には養育費は求めないという条件で、住んでいたマンションをもらいました。とはいえローンは残っていた上、子どもが2人とも進学するタイミングでもあったので、手取り17万円ではにっちもさっちもいかず……。起業して稼げるようになりたいと思って起業塾に通い出したんです。

Homeport代表取締役 西崎彩智
Homeport代表取締役 西崎彩智
1967年、岡山県生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント。甲南女子大学卒業後、住宅メーカーに就職。20年間の専業主婦を経て、ヨガスタジオのスタッフとして仕事を再開。2015年に独立し、19年から現職。セミナー講師やラジオパーソナリティーとしても活躍

―― そこで現職の片づけに関するコンサルタントとして起業するきっかけをつかみ、さらに今の夫も見つけた、と。どういう経緯で仲を深めていったんですか?

西崎 起業塾に通い出して約2週間後、受講生10人ぐらいで飲みに行ったとき、彼(現夫)の女性関係に反論し、つい声を荒らげてしまったんです。