働き方も生き方も多様な時代、結婚する・しないも、結婚するタイミングも人それぞれ。そうした中で最近目立ってきた選択の一つが、自分ひとりでも人生のかじ取りが十分できる年齢になってからの結婚です。出会いは? 決断の決め手は? 自立した大人同士ならではのよさや大変さは? 気になるあれこれを、45歳以降に結婚した人たちに聞いてみました。

45歳からの結婚

 2013年に、52歳での結婚が話題となった女優の高橋ひとみさん。同世代の夫とはお互い初婚で、出会いから2カ月でのスピード展開でした。「結婚は機会があれば」というスタンスだった高橋さんが、短い交際期間でも「この人なら大丈夫」と思ったポイントとは?

イタリアでの仕事に「ついて行っていい?」と言われた

編集部(以下、略) 2013年に結婚されて、今年で9年目ですね。

高橋ひとみさん(以下、高橋) はい。実は今、結婚してから初めて「夫婦二人きりの生活」をしています。今年の3月に、私が独身時代から一緒に暮らしてきたゴールデンレトリーバーのももえが14歳で旅立ったんです。

 毎日の散歩や休日のおでかけなど、これまでは何をするにも犬中心の生活だったんですよね。だから今は時間を持て余してしまって、どうしよう、みたいな感じになっています。

 私は舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の稽古が4月から始まるところだったので、ももえはまるで忙しくなる私に心配をかけないようにと自ら時期を選んで旅立ったようでした。だから、私はももえのためにも舞台を全力で務めようと打ち込んできたのですが、悲しみをまぎらすものがない夫は、毎日泣き暮らしています。

 でも夫は最初、犬と暮らすのが全くダメだったんです。結婚早々「離婚の危機」でした。

―― それはとっても気になりますが……まずは旦那さまとの出会いから伺ってもいいでしょうか?

高橋ひとみ
高橋ひとみ
1961年、東京都生まれ。寺山修司演出の舞台オーディションに合格し、17歳で芸能界入り。1979年「バルトークの青ひげ公の城」で舞台デビュー。その後、「ふぞろいの林檎たち」(TBS)、「スケバン刑事」(フジテレビ)をはじめ、数多くのドラマ、映画、舞台に出演。近年ではフジテレビの「アウト×デラックス」にレギュラー出演するなどバラエティーでも活躍。2022年8月から、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演中

高橋 共通の知り合いがセッティングしてくれた「大人のご飯会」で出会いました。参加者はみんな同世代以上で、その中の一人でした。

 その後も何回かみんなでご飯を食べたりしていて、あるとき私が仕事でイタリアに行くことになったんですね。そうしたら夫に「一緒について行っていいかな?」って言われて。ついて来ちゃったんです。

―― なんと!

高橋 夫は航空会社に勤めているのですが、洋服がすごく好きで、身に着けるものはイタリアや英国の老舗ブランドと決めているんです。仕事柄、航空券が安く買えるので、現地へ行って工場とかでまとめ買いをしてくるんですね。

 このときも、イタリアで私が仕事をしている間に彼は一人で工場へ行って買い物をしていましたが、仕事の合間の時間に、私やスタッフの面倒をすごくよく見てくれたんです。美術館のチケットを取るのに苦労していたらぱっと買って来てくれるし、移動のときはみんなの荷物を持って、ドアも開けてくれる。なんて紳士的な人だろうと思いました。

 最初についてくると言われたときは正直ちょっと怖かったんですけど(笑)、彼がいてくれたおかげで、仕事以外の時間も楽しく過ごすことができました。それから二人でご飯を食べに行ったりするようになって、プロポーズしてくれて。出会って2カ月、お付き合いから2週間で婚姻届を出しました。私が52歳で夫は50歳。二人とも初婚です。

―― それにしても早い決断ですね。

高橋 ずっと仕事が楽しくて、結婚は私にとって機会があればしてもいいかな、というものでした。割と受け身なタイプなので、今まで結婚しなかったのはたぶんちゃんとプロポーズしてくれる人がいなかったからでもあります。でも彼は初めて言ってくれた。じゃあ、結婚してみようかなって。

 それに、この人なら大丈夫だろうという3つのポイントがあったんです。