抜け毛、白髪、うねり――コロナ自粛のストレスと夏の強い紫外線の影響で、今年の秋はいつも以上に髪や頭皮に負担がかかっています。Zoom会議が増える中、ファッションよりも第一印象を左右するのが髪。ARIA世代が知っておくべき髪のメンテンナンスを深掘りします。

 美容室で思い通りの仕上がりにならなかった経験がある人は、少なからずいるでしょう。きちんとイメージを伝えたのに思い通りに仕上がらないと、残念な気持ちになります。なぜ思い通りにならないのでしょうか。その理由を分析し、失敗しないオーダー方法を3人のプロに聞きました。

写真/PIXTA
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髪形が思い通りにならない4つの理由

 なりたいヘアスタイルの写真を見せたり、染めたい髪色のサンプルで確認したりしても、イメージした仕上がりと違ってしまう……。それには4つの理由が考えられます。

理由1 髪質の違い

 髪の毛の太さ、量、生え方、質感は千差万別です。プロの美容師が見本通りにスタイリングしても、髪質が異なれば仕上がりも変わります。

理由2 感性の違い

 「ちょっと短く」「明るめの色」「ふんわり」「軽い感じ」など、抽象的な修飾語は人によって捉える尺度が異なるため、仕上がりのイメージは美容師の感性と理解度に委ねられることになります。

理由3 相互のコミュニケーション不足

 プロの美容師といえども、初対面の人をパッと見ただけで髪のくせや悩み、なりたいヘアスタイルを見抜くことは至難の業です。髪の悩みや希望を伝えきれていないと、自分の思い描くイメージは美容師には伝わらず、思い通りに仕上がらない結果となります。美容室や美容師を毎回変える人はとりわけ、この失敗が起きやすくなります。

理由4 過去の履歴情報不足

 前回のカラーリング時期、縮毛矯正の経験など、過去の履歴が仕上がりに影響を与えることは少なくありません。これらの情報が美容師に伝わっていないことで、パーマがうまくかからなかったり、見本通りの色に髪が染まらなかったりします。

 4つの理由はいずれも、美容師に必要な情報を伝えることで解決します。では、オーダーを受ける側の美容師は、どのような情報があれば、より希望に沿った仕上がりを提供しやすくなるのでしょうか。美容室業界に携わる3人のプロに聞きました。