世界的に注目度が高まっている「フェムテック」。Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語で、女性の健康課題をテクノロジーで解決するサービスや製品のことを指します。消費者向けでは、吸水ショーツや月経カップといった月経関連の製品に光が当たっていますが、骨盤底筋を鍛えるアイテムなど、更年期関連のサービスも続々登場。急速に市場が拡大するフェムテックの最新情報をお届けします。

ユニクロ、3COINSも。選択肢が増えた吸水ショーツ

 日本国内で、「フェムテック」を代表するアイテムといえば吸水ショーツです。ナプキンやタンポンといった従来の生理用品と併用して経血漏れ対策に使う人もいれば、生理用品の代わりに使う人も。また、更年期で女性ホルモンの「揺らぎ」の期間に多い、月経周期が不規則で不安なときや、少量だけどだらだらと出血が続くという月経の終わりの時期だけ使用する人もいるようです。

 使い方はさまざまですが、不意の出血や漏れにおびえたり、人目を避けてトイレに生理用品を持って行ったりする、といった女性だけが抱える不安やストレスから解き放ってくれるという点。そして、洗って何度も使えるサステナブルなアイテムだということなども、今、多くの日本人女性から注目を集める理由かもしれません。

 吸水ショーツの用途は月経対策だけに限りません。人知れず「尿漏れ」に悩んでいる女性の救世主にもなっているのです。実は、尿漏れは高齢者に限らず、出産を経験した女性には多い悩みのひとつ。30~40代女性の約6割が「尿漏れを経験したことがある」という報告もあるほどです。

日本初のフェムテック専門路面店「fermata store in New Stand Tokyo」(東京・乃木坂)。23種類の吸水ショーツを販売し、試着もできる
日本初のフェムテック専門路面店「fermata store in New Stand Tokyo」(東京・乃木坂)。23種類の吸水ショーツを販売し、試着もできる

 これまでは輸入商品が主軸でしたが、2021年はユニクロや3COINSなどからも吸水ショーツが続々と発売され、価格も手ごろなものが増えつつあります。吸水量も15ml程度から100mlを超えるものまで登場しています。その中から代表的なものを紹介します。