世界的に注目度が高まっている「フェムテック」。Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語で、女性の健康課題をテクノロジーで解決するサービスや製品のことを指します。消費者向けでは、吸水ショーツや月経カップといった月経関連の製品に光が当たっていますが、骨盤底筋を鍛えるアイテムなど、更年期関連のサービスも続々登場。急速に市場が拡大するフェムテックの最新情報をお届けします。

 ここ1年、吸水ショーツを開発する国内ブランドが相次いでいる。今まで販売されてきた、いわゆる尿漏れ対策用ではなく、ナプキンやタンポンといったサニタリー用品に代わる注目のフェムテックアイテムだ。アパレル大手のジーユーや下着メーカー大手のピーチ・ジョンもこの市場に参入し、日本女性たちのサニタリー文化が今、大きく変わろうとしている。そんな注目の吸水ショーツの中でトップランナーとして注目されているのが、ベア ジャパンが開発、販売する「ベア シグネチャー ショーツ」だ。

 ベア ジャパンは、2020年6月にクラウドファンディングで1億240万円を集めてこの市場のニーズを世間に知らしめた吸水ショーツ市場の草分け的存在。また、機能性の高さも注目を集めている理由の一つだ。

 現在、吸水ショーツ市場の主流は吸水量が20ml前後のものだが、ベア シグネチャー ショーツは約120mlと圧倒的な吸水量を誇る。7590円(税込み)と他社製品に比べて高価格であるにもかかわらず、発売から1年で6万枚を販売し、2021年4月〜5月のAmazon「サニタリーショーツカテゴリー」売れ筋ランキングでは1位と、多くの支持を集めている。

 ベア シグネチャー ショーツが多くの女性の心をとらえることができたのは、なぜなのか。ベア ジャパンCEOで美容家・起業家の山本未奈子さんに話を聞いた。

山本未奈子さん
山本未奈子さん
MNC New York/ベア ジャパン代表取締役。1975年生まれ。12歳から大学卒業までイギリスで過ごす。日本で商社や証券会社に勤務した後渡米し、米国の美容技術を学ぶ。帰国後、2009年にMNC New Yorkを設立し、美容ブランド「シンプリス」を発表。2020年には共同経営者の髙橋くみさんとベア ジャパンを設立し、超吸収型サニタリーショーツブランド「ベア」を立ち上げた。美容家・起業家としても活動中

編集部(以下、略) 山本さんは13年ほど前から美容アイテムを扱う会社を経営されていますが、なぜ今、吸水ショーツを販売しようと思われたのですか?

山本未奈子さん(以下、山本) ベア ジャパンの共同代表であり、ビジネスパートナーでもある髙橋(くみさん)がロサンゼルスに住んでいるのですが、4年ほど前、「アメリカにはこんなに素晴らしい商品がある」と吸水ショーツを持ってきたんです。女性活躍支援やサステナブルなコンセプトに共感し、試してみたのですが、漏れるし、洗濯すると劣化し、使い心地はいまいちでした。そこで私たち自身で品質が高く、安心して使える超吸収型サニタリーショーツを作ろうと思い立ったんです。