「40代以降のカラダは若いころとは違う」――ARIA世代になると疲れやすくなるし、腰回りのお肉だって取れにくい。だから健康を意識して、糖質オフに挑戦してみたり、ランチにサラダチキンを選んだり。でも、それって本当に正解なの? 意外と間違えている食べ方の基本から、「老けないカラダ」を手に入れるための最新食事法まで、専門家に徹底取材。読んですぐに実践できるアドバイスが満載です。

 前回は、「満腹OK!」「糖質以外はどれだけ食べてもOK」という、「緩やかな糖質制限食=ロカボ」のメリットについて、北里大学北里研究所病院・糖尿病センター長の山田悟さんにお聞きしました。では、具体的には、なにを、どう食べればいいのでしょうか。今回は、山田さん自身も約10年間続けて、健康的で若々しい体をキープ(&ランチ後の眠気ともすっかりおさらば)しているという、「ロカボの食事法」のコツに迫ります。

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「糖質制限ダイエットは老ける」ってホントですか?


ロカボ=満腹OK、減量できる、太りにくい体質になる

―― 今日からロカボを始めたい! という「ロカボ初心者」に、この食事法のポイントを伝授いただけますか?

山田悟さん(以下、敬称略) はい。最初に、ロカボ食のメリットについてお伝えしたいと思います。前回のお話をおさらいしますと、これまで多くの人が信じてきた「カロリー制限食」のデメリットは、以下の3つでした。

(1)体脂肪よりも先に、筋肉や骨を削ってしまう
(2)継続できず、リバウンドする
(3)リバウンドするときは体脂肪が増える

 これに対して、ロカボでは、

(1)肥満の人は減量でき、痩せ型の人は筋肉がつく
(2)お腹いっぱい食べられ満足だから継続できる
(3)エネルギーを消費しやすい、太りにくい体質になる

 といったメリットがあります。

山田悟さんが推奨するロカボの糖質量目標と目安

―― なるほど、糖質をとことん我慢しなくてはいけない食べ方、というイメージがありましたが、食べられないわけではなく、しかも糖質以外は満足するまで食べていいんですね。

山田 そうなのです。1食あたりの糖質20~40gというのは、一部の糖質の多い食材の量を減らすだけでいい範囲の制限です。簡単にいえば、ごはんやパンの量を控えるだけで、あとは普通の食事と変わりない食事をおいしくいただくことができます。では、次のページから誰でもできる「ロカボのたった3つのコツ」をご説明しましょう。

次ページから老化のカーブを緩やかにする「ロカボ」の食べ方について解説します
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