多くの管理職が悩んでいる「部下のモチベーション管理」。人なし、金なし、時間なしの企業では、今いるチームのメンバーに最大限力を発揮してもらうことが、様々なプロジェクトを完遂するために不可欠です。「モチベーションって何? 向上させるためには管理職は何をすればいいの?」という疑問を専門家にぶつけたほか、モチベーションアップがうまいマネジャー「モチベ先生」たちの極意をお伝えします。

モチベ先生の極意 部下のやる気は上司次第

 「ホットヨガスタジオLAVA」を全国展開するLAVA Internationalは、2019年版、日本における「働きがいのある会社」ランキング※(Great Place to Work Institute Japan)の、大企業部門(従業員数1000人以上)で8位に選出されるなど、社員の「働きがい」「働くモチベーション」アップのためにさまざまな工夫をしてきた。

 取り組みを主導してきたのが、同社取締役として、運営・人事領域を担当する名波花子さん。2012年にリクルートから転職し、インストラクターなど3000人以上の社員が生き生きと働けるよう、人事・評価制度などを整えてきた。

 「社員の幸せ」を追求し、成長感や貢献感を感じられるようにする抜本的な制度改革に加え、勤務開始時などに実施される自社のアプリを使用した瞑想(めいそう)習慣や「褒めるカード」など日々の取り組み、そして名波さん自身が部下に接するときに意識してきたことなど、同社と名波さんのモチベーションアップ施策について、話を聞いた。

※「働きがいのある会社」ランキングは信用、尊敬、公正、誇り、連帯感などを測る従業員へのアンケートや、会社への聞き取りをもとに、参加企業を評価している

成長感や貢献感をどう感じてもらうか考えた

―― 社員の働きがいやモチベーションを高めるため、転職して7年間、どのような取り組みをしてきたのでしょうか。

名波花子さん(以下、敬称略) 私が入社したとき、LAVAは店舗数が急拡大中で、人事制度などが整っていませんでした。LAVAのインストラクターはほぼ正社員なのですが、採用が追い付かないため、店舗あたりのスタッフ人数も十分でなく、いつも慌ただしい雰囲気で……。

 インストラクターからも「人が足りない」とか「何を頑張ったら評価などにつながるのか分からない」、「日々は楽しいけれど、このままでいいのかな」という声が聞こえてきて、社員一人ひとりが意欲的に働くために、今こそ人事、評価制度に手を入れなきゃという思いが強くなりました。社員が生き生きと働いていないと、なかなか新規採用にもつながりません。

 まずはインストラクターの能力・成果を何で評価しようかと考えました。魅力的な組織になるためには、成長や貢献を実感できるようにすることが一番大事。それを何で測ろうかなと。それまではレッスンの取得数などで評価していたのですが、レッスンの質は高いのに、なかなか高評価につながらないインストラクターもいたりして。そこで、受講後に、スマホなどからお客様がレッスンの感想をアンケートで回答できる仕組みをつくりました。

名波花子さん
1999年リクルートに入社し、旅行・住宅の分野で新規サービスの立ち上げを担当。2012年ベンチャーバンク(現LAVA International)に入社。以後、7年間にわたり、事業企画・人事部長・管理部統括・運営部統括・事業統括を歴任。2017年より現職。