「目がかすむ」「眠れない」「疲れやすい」。40代、50代はいろいろな不調が起きやすい年頃です。忙しくてつい後回しになりがちですが、これからも長く付き合うこのからだ。少しお金をかけてでもメンテナンスを始めるタイミングかもしれません。人生100年時代、健康は大切な資産の一つ。パーツごとにケアの方法やかかりやすい病気を専門家に聞きました。

脳ドックを受けてみた!

 40代、50代になると「名前が出てこない……」「予定をすっかり忘れていて迷惑をかけてしまった」といった、もの忘れや自分の記憶力への不信を経験するという話をよく聞く。筆者もその一人だ。

 しかし、脳が“健康”なのかどうかは、気軽には調べにくい。人間ドックのオプションは5万円くらいと高額だから、よほど心配事が無い限り選択しにくい。将来、認知症や要介護にはなりたくないと思っていても、なんとなく不安を抱えたまま、具体的には何もしない人が多いのではないだろうか。

 そんな折、脳ドックを手軽に受けられるサービスがあると聞いて、早速申し込んでみた。「スマート脳ドック」で検索して見つけた申し込みページから、希望する施設(今回はメディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック)を選び、都合のよい日時と検査メニュー「スマート脳ドック」を選択、会員登録して簡単な問診に答えると申し込みは終了した。検査費用は税込み1万9250円。自由診療で2万円を切っていることに驚いた。

 検査当日、予約時間に銀座のビルの2階にあるクリニックに行き、受付で名前を告げると、すぐに検査室に通された。更衣室に検査着も用意されていたが、アクセサリーも衣服にも金属パーツがなかったので私服のまま磁気共鳴画像装置(MRI)の機械に。耳栓をして装置に横たわり、数分間じっと動かずにいると、「終わりました。お疲れさまです」と技師に声をかけられた。受付に戻り、読影の結果は1週間ほどでWebサイトの「マイページ」から確認できると説明を受けるとすべて終了。その間わずか30分! 検査時間は15分。 まさにお昼休みに「ちょっとMRI撮ってきます」レベルの気軽さだった。

MRIの検査室の様子。金属のパーツを身に着けていなければ検査着に着替えなくてもOK ※この写真の女性は筆者ではありません
MRIの検査室の様子。金属のパーツを身に着けていなければ検査着に着替えなくてもOK ※この写真の女性は筆者ではありません

 しかも、マイページにログインすると、今撮影したばかりのMRI画像をスマホで見ることができるというので、早速見てみることに。いろいろな種類の写真があり、1つを開いてみると20枚程度の画像をアプリ上で連続して見ることができた。「これが私の頭の中か!」と、なぜか感動した。

 素人にはこの画像を見ただけでは異常の有無も分からないので、リポートが届くのを待って、同クリニックの医師、古田泰之さんに詳しく話を聞いた。

本邦初公開! 筆者の頭の中。写真左はスマホの画面キャプチャー。画像を開くと複数枚の連続写真を見ることができ、画面を指でグリグリ動かすと首から頭部の画像や、血管を立体的に見ることができる(写真右は実際の撮影画像を編集部で加工)
本邦初公開! 筆者の頭の中。写真左はスマホの画面キャプチャー。画像を開くと複数枚の連続写真を見ることができ、画面を指でグリグリ動かすと首から頭部の画像や、血管を立体的に見ることができる(写真右は実際の撮影画像を編集部で加工)
本邦初公開! 筆者の頭の中。写真左はスマホの画面キャプチャー。画像を開くと複数枚の連続写真を見ることができ、画面を指でグリグリ動かすと首から頭部の画像や、血管を立体的に見ることができる(写真右は実際の撮影画像を編集部で加工)