将来に備えて「稼ぐ」「貯める」も必要ですが、ときには思い切って「使う」ことで人生が味わい深いものになることも。趣味に、移住に、推し活にと、ARIA世代らしく人生を謳歌する女性たちは、収支のバランスをどう考えながら、何にお金を投入しているのでしょうか。人生を豊かにする「楽しいお金の使い方」を探ってみました。

 ファンドアナリストでありながら、推し活歴26年を誇る、自称「浪費家ファイナンシャルプランナー」の篠田尚子さん。プロ野球、バンド、そしてジャニーズの三刀流で、年平均100万円を推しに投入。「お金は使う人ほど増やせます」という篠田さんに、人生を豊かにするお金の使い方、貯め方、増やし方を聞きます。

V6ファン歴26年、高校時代に名古屋公演へ「初遠征」

―― 編集部(以下、略) 野球とバンドとジャニーズがお好きだと聞きましたが、篠田さんの推し活はいつから始まったのですか?

篠田尚子さん(以下、篠田) 最初は中学生のときですね。実は私、V6がデビューしたときからのファンで、高校生のとき友達と名古屋公演に行ったのが最初の「遠征」です。学生の頃からどうすれば効率よくバイトしながらコンサートや舞台を見る費用を稼げるかを考えていました。今は FPとして活動していますが、その前から「使うために貯める」を考えるのがライフワークです。

篠田尚子さん 楽天証券経済研究所 ファンドアナリスト
篠田尚子さん 楽天証券経済研究所 ファンドアナリスト
慶応義塾大学法学部卒業、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。国内銀行で資産運用関連業務に従事後、ロイター傘下の投信評価機関リッパーで市場分析担当、ファンドアナリストとして活躍。2013年より現職

―― V6ですか! それはファン歴も長いですね。

篠田 ファンになって26年です。ファンクラブも創設時から入っています。コンサートで全国各地に行きましたが、その間に横浜アリーナは確か2回ぐらい改装されました(笑)。今年は解散ツアーがあるので、先日、仲間と作戦会議を開いたところです。「みんなで行けるのも最後だから思い出つくりたいよね」と、北海道公演を申し込みました。高校生の頃はネットもないから、自分たちで時刻表を調べて、新幹線や宿を予約していたんだと思いますが、その頃の思い出話しは尽きません。