新型コロナで生活は激変、このパートナーでこれからもいいんだっけ……と思った人がいた一方で、改めて必要性を感じてパートナー探しをしたいと思った人もいるはず。40代からの婚活、離婚、事実婚などリアルな声と、新たな一歩を踏み出すにあたり何が問題になるか専門家への取材で探ります。

 今や離婚は珍しくなくなったとはいえ、離婚のホントのところは当事者にしか分からないものがあります。今回も前回に続き、人気連載「実録・離婚までの4つの峠」に登場する、4人の離婚経験者による「本音座談会」の模様をお届け。離婚後の暮らしや新しいパートナーのこと、そして離婚を通して得た気づきや学びを語っていただきました。

【座談会参加者】(写真左上から時計回りに)
かすみさん(仮名、44歳、会社経営)
36歳で夫と離婚、41歳で再婚。前夫との間に10歳の娘が1人

れいこさん(仮名、48歳、会社員)
25歳で結婚、46歳で離婚。現在は2人の子どもと3人で暮らす

ようこさん(仮名、40歳、個人事業主)
29歳で結婚、34歳で離婚。現在は一人暮らし

あやさん(仮名、51歳、会社経営)
32歳で1度目の離婚後、36歳で再婚。47歳で離婚。現在は12歳の娘と海外在住

離婚したからこそかなえられた、海外移住

―― 皆さん、離婚後の新生活はどのようにスタートさせましたか?

ようこさん(以下、敬称略) 実は、結婚時に夫婦でペアローンを組み、中古のマンションを購入していたんです。私から離婚を切り出したこともあって、財産分与はもちろん請求せず、私の分のローンを彼に付け替える形にして、家を出ることにしました。

 その後賃貸で家を借りたのですが、引っ越し代を払ったら貯金が残り10万円! ベッドも買えず、フローリングにシングル布団を敷いて寝る生活……。お金の面では、最初は正直きつかったです。ただ、お金はまた働いて稼げばいいし、1Kの部屋が何より心地よかった。小さな自由を手に入れた喜びでいっぱいになりましたね。

れいこさん(以下、敬称略) ホントそうですよね。私も夫からの抑圧がなくなって、「これからは生きたいように生きられる!」と解放感に満ちあふれましたよ。ウチは夫が働かず、生活に困っていたので、貯金を切り崩しながら、私の稼ぎでなんとか家計をまかなっていたんです。でも、離婚する3年ほど前からPC関連の仕事で派遣から正社員になれたので、「これで子どもたちと3人で暮らしていける!」と、それも離婚の大きな後押しになりました。

 他にも、国や自治体から「ひとり親家庭」のための手当や医療費の助成金があったり、子どもの大学進学の奨学金もほぼ金利なしで借りられたりと、さまざまな支援制度があることが分かって。ひとり親も意外と行政に守られているんだなって安心できましたね。

 何より、離婚前から気になっていた“周りの目”も思いの外寛容で。職場の人たちに「私、離婚したんだ!」と明るく言ったら、「人生の再スタートだね!」「よし、次行こう!」と励まされ、最初に抱いていた「離婚=失敗」というイメージは払拭されました。

あやさん(以下、敬称略) それ、分かります。こちらが“あっけらかん”とした感じで伝えるほうが周りに変に気を使わせなくていいのかも。

 私もせっかく離婚したので自由に生きようと思い、娘を連れて海外移住したんです。今、海外からこの座談会に参加しています(笑)。いつか海外で仕事をしたいと思っていたので、離婚してその夢がかないました。

一同 え~海外ですか!? すてき!

かすみさん(以下、敬称略) 世界に羽ばたいていらっしゃってすごいです! 私も離婚するまでの1年間は記憶が飛んでいるぐらい大変だったんですけど、離婚後は気持ち的にもスッキリして、娘を連れて新しいパートナーとの暮らしを始めることができました。

 ただ、当時娘は4歳でパパがいないことをすごく寂しがったので、新しいパートナーとはすぐに籍を入れず、「パパ」と呼ばせることもしませんでした。入籍したのは、離婚して4年後のことです。今、10歳になった娘は、お友達に「一緒にいるのは新しいパパで、他にもお父さんがいるんだ」と言っているみたいです。

―― 再婚されてご家族での暮らしも順調なんですね。他の皆さんも再婚など考えたりしますか?