あらゆる生活のスタイルと世の中の常識が激変したコロナ禍。感染再燃への不安を抱えながら、未経験の「新しい生活様式」への対応で、目に見えないストレスと疲れは思った以上に蓄積しています。長いステイホームと、自粛明けの環境変化からくる心身の変調を見逃さないで。ポストコロナの日常の中で、心と体をリフトアップする新習慣を紹介します。

 長期間に及んだ外出自粛やテレワーク生活。今、睡眠の悩みを抱える人が続出しているといいます。出勤しようとしても朝起きられない、早朝に目が覚めてしまうなど。睡眠の乱れの原因や、自分でリズムを取り戻す方法を、睡眠に詳しい医師の白濱龍太郎さんに聞きました。

自粛期間が明けたら睡眠に悩む人が増えた

―― 外出自粛が解除になり、テレワークから出勤に戻る人も増えています。そんな中で、睡眠に悩みを持つ患者さんが増えているそうですね。

白濵龍太郎さん(以下、敬称略) 新型コロナの影響で、病院での受診を控える人が多かったはずなのですが、私たちのクリニックでは眠りに関する相談に来られる患者さんが増えています。

 夜になっても眠れない、朝起きられない、早朝に目が覚めるなど睡眠のリズムがずれてしまっている人、あるいは寝たとしてもすっきりしない熟眠障害の人が多い印象があります。

 テレワーク中の運動不足、生活環境の変化なども原因でしょうが、パソコンやスマートフォンといったブルーライトを発する機器との接触時間が増えていることが大きいでしょうね。

 例えば、テレワークだと日中はパソコンに向かっていますよね。ちょっと休憩しようといっても外には出づらく、家の中でスマホを見たり、テレビを見たり、動画配信サービスを見たりして、一日中ブルーライトを浴びている例が多いでしょう。それによって体の概日リズム(1日の生体のリズム、体内時計)がずれ、睡眠が安定しなくなっていることがあると思います。

ウィズコロナ生活で、夜になっても眠れない、朝起きられない、早朝に目が覚めるといった悩みを抱えている人への具体的なアドバイスは次ページから
ウィズコロナ生活で、夜になっても眠れない、朝起きられない、早朝に目が覚めるといった悩みを抱えている人への具体的なアドバイスは次ページから