毎日、アルバイトスタッフ30人を、わずか1時間で接客のプロチームに仕上げ1チームとして稼働させる――。サントリーパブリシティサービスの森華菜さんは、クラシックやオペラのコンサート会場で、受付や案内係といったホールスタッフを統括する敏腕マネジャーだ。短時間で1チームにまとめ上げる極意を聞いた。
10代の学生からシニアまでが接客のプロに変身
―― 森さんのお仕事内容を具体的に教えてください。
森 華菜さん(以下、敬称略) コンサートのホールスタッフを管理、指導するマネジャーをしています。私が指導するスタッフは全員アルバイトですが、お客様のチケットをもぎったり、席を案内したりする、いわば「おもてなし最前線」の部隊。失敗は許されません。
所属しているアルバイトスタッフは、10代の学生からシニアまで約300人。ここから、毎日異なるメンバー30人で即席チームをつくり、公演の開場前の1時間で各自の役割を徹底して教え込みます。
―― お互い面識がない場合もあり、年齢もばらばらなスタッフを1つのチームにまとめるのは大変そうですね。
森 スタッフはキャリア10年以上のベテランから、1年未満の新人まで幅広いキャリアのメンバーがいるため、ベテランにはベテラン、中堅には中堅のそれぞれの力を引き出し、発揮してもらうことによって、新人に安心して仕事をしてもらえるかどうかが、成功のカギになります。