忙しいから、お金はできるだけ手堅くためてきた。というかある意味放置してきた。でも気付けば、人生後半戦を支えてくれるはずの自分の「資産」、これで大丈夫なのかと不安になりませんか。ARIA世代がこれから投資で増やすことはできるのか? マイホームは「不良資産」にならないのか? 続けていい保険、見直すべき保険は…? 投資初心者に向けた資産の見直し特集です。

 資産運用や投資について日々考える時間はつくれないけれど、ほぼゼロ金利の預金100%よりは増やしているという実感はほしい。でもリスク資産を持つのはやっぱり不安……。そこで、インデックス投信投資ブロガーとして13年以上発信を続けているとよぴ~さん(44歳、男性)に、無駄に不安感を抱えることなく、ほったらかしつつ投資を続ける秘訣を聞きました。

個別株にチャレンジして惨敗、ブログでインデックス投資を知る

―― 「ほったらかし投資のまにまに」という、初心者には気になるタイトルのブログを開設して約15年のとよぴ~さんですが、もともと投資に詳しかったのですか?

とよぴ~さん(以下、敬称略) いえいえ。ブログを始める以前は、お金や投資には、あまり知識がありませんでした。そもそも結婚してからパソコンを買って、やっとインターネットを始めたので、ネット自体にもそれほど詳しくなくて。

とよぴ~ 子どもが生まれたのをきっかけに、将来のお金について調べ始めたんです。投資についての知識は、ネットよりは本や雑誌から吸収していました。当時はまさにネギを背負ったカモのような状態(笑)。そんな初心者がまずたどり着いてしまったのが、株価チャートを分析して売買したり、ネットのツールを使って自動売買したりする、テクニカル投資というやつですね。

―― いきなり、難しいことに手を出してしまった?

とよぴ~ ええ。結果は惨敗でしたね。幸いなことに、投資資金そのものは少額でしたので、損失は軽傷ですみました。でもまだ懲りずに、次に手を出したのが、個別株のバリュー投資でした。これは、企業の利益水準や資産価値から判断して、割安になっている個別株をいくつか買うことで分散投資する方法で、僕にとってはテクニカル投資よりは学ぶべきことがありました。でも、長続きしませんでした。

 その理由は、保有している銘柄の株価が気になって仕方なく、仕事に集中できなくなったからです。ランチタイムや空き時間に携帯の画面をチェックするのが平日の日課になってしまったのです。株価が下がれば仕事中にも心配になってしまって、これじゃ駄目だと。そんなときに読んだバリュー投資の本の中に「インデックス投資」についての説明がありました。これが、僕とインデックス投資の出合いです。