「縁」とは、偶然をどう意味づけるか、で決まります。縁を生かすには今!という時の「運」に気づくこと。気づくためには日々の「勘」を磨く。こうしてサードプレイスへ向かうインナーマッスルが鍛えられたら、いよいよ実行編。ステップその1は、「別人格で生きてみる」…って安田センセイ、一体どういうことでしょう!?

わたし以外の「ワタシ」を作りましょう

 今日は、題して「もう一人のあなたをつくちゃおう」の巻です。

 あ、でもビックリしないで大丈夫。僕たちはすでにSNS上で、なんとなーく“デジタル人格”をつくっていますよね。ただ多くの人が、それに対して「意識的」ではありません。ツイッターやフェイスブックを始めたけれど、あまり楽しめていないという人は、もしかしたらその“人格”設定がフィットしていないのかもしれない。SNSも含めて、新しい「あなた」をもう一度つくってみようというメソッドです。

 本題の前に、僕が今考えているある象限(マトリックス)を紹介します。

 これまで世界は、「リアル(現実)」と「バーチャル(仮想)」の両極の2つでした。今は、それに、「フィジカル(生身の肉体)」と「デジタル(SNSや3D上での仮想の体)」という、“人体横軸”ができつつあると思っています。すると4つの部屋ができますね。

これまで世界は「リアル」と「バーチャル」の両極の2つでしたが、今は、それに、「フィジカル」と「デジタル」という、“人体横軸”ができつつあると思っています
これまで世界は「リアル」と「バーチャル」の両極の2つでしたが、今は、それに、「フィジカル」と「デジタル」という、“人体横軸”ができつつあると思っています

 街の喫茶店で会うこと=「リアルのフィジカル」。Zoom会議=「リアルのデジタル」。全く架空の存在になりウェブ等でつながること=「デジタルのバーチャル」。それから、生身の体でいながら、マニュアル通りの言動になってしまうAlexa(※)風の人間は、「フィジカルのバーチャル」と位置付けしましょうか(笑)。

 この中で本日のテーマは、「リアルとバーチャルのデジタル」です。

 SNSの世界では、リアルな人格に沿った「自分」キャラでいく方法と、全くの別人格のキャラで生きる方法があります。これはどちらでもかまわないと僕は思っています。

 ただし、特に文字ベースのSNSでは名前は本名でいきたい。なぜなら匿名は、歯止めがきかなくなる危険があります。人を誹謗中傷したり、差別的な発言をしたりする人の多くが匿名です。本名でいくのは、自分を見失わないための覚悟でもあります。

 また、どんな状態になっても自分に戻って来られるための「アンカー(碇)」としても、本名がいいと思っています。

 その上で、職業や肩書はあえて出さないのがポイント。特に肩書は出さない。本名でいながら、何者でもなくなる。そうすることで、つながる人やモノ、得られる情報は、現実社会とは大きく変わってくるはずです。

(※)音声クラウドサービスの端末