働き続けるのが人生の原動力
人生が長くなっている今、60歳で定年を迎えたあとにぽっかりと空虚な時間が生まれるのでは、と不安な人もいるでしょう。実際には、定年も年金受給もひとごととばかりに、必要とされることに生きがいを感じて自分のペースで活躍し続ける人生の先輩たちがいます。
今回新たに連載を始める上で一番気がかりだったのは、「読者がアラフォー世代の蘭世を受け入れてくれるのだろうか?」ということです。(中略) リアルに考えるとありえないことも起こりますが、まずは私自身が楽しんで書くことが大前提。読者が喜ぶ姿を念頭に置きながら、もともとの作品の世界観を大切にしています。
池野恋(漫画家)
自分が本当にやりたいことだから、苦労も全然つらくない。会社勤めだとNoが言えず、どうしてもストレスや我慢があったけれど、今はすべて自分で決めて、自分で責任を取る。何か新しいことを始めたら結果が出て、それをもとに次を考えるという繰り返しが、本当に楽しいですね
佐竹輝子(「ひばりカフェ」オーナー)
シングルマザーとして生きてきた私は、子育てが終わるまでは自分のために生きられませんでした。女の人生、50代までは仕事と子育ての時代、60代までは介護の時代だったという方も少なくないでしょう。そんなもろもろから解放されるのが70代なんですね。人生の最後に残された時間は思い切り自分のために生きる時間です。
松井久子(映画監督)
世の中の流れをかたくなに拒否して、「私は自分がいいと思うものだけで生きていきたい」となったら、それは川の中で立ち尽くしているようなもの。流れを無視してじっとしていたら、後退しているのと一緒です。一緒に流れてみて初めて、いろいろ話すことができますよね。
西ゆり子(スタイリスト)
一人で暮らしていると、いつも同じような物を買い、同じような物に囲まれて暮らしてしまいますが、(友人たちとシェアハウスで暮らしていると)人が持っているものって結構いいなと発見があります。そういう貸し借りは楽しいですよね。シェアサービスの会社を立ち上げたのも「この生活いいな」と思ったことから始まりました。
村本理恵子(ピーステックラボ代表取締役)
横浜市で現在と同じ生活保護受給者の就労支援を行う非常勤職員に採用。65歳が定年なので2年しかできないと分かっていましたが、初めて一対一で相談に応じる仕事に就いて、これこそ私がやりたかった仕事だったと思いました。
二見忍(キャリアコンサルタント)
構成・文/日経xwoman ARIA