移住先の地元つながり、どう入り込む?

 新型コロナ禍で、以前にも増して移住への関心が高まっています。Uターンならまだしも、ほとんど知人のいない地域への移住で、どうやって地元とのつながりをつくるのか。体験者の話を紹介します。

移住してもうまく溶け込めない人がいるという話も聞きます。例えば、東京で役職についていたような方が、良かれと思って「東京では○○だから、こうしたほうがいい」などと上から目線でアドバイスばかりしてしまうケース。移住するなら「東京の自分」を置いてこないとダメなんですよね。私は、地元の方は年齢や職業に関係なく、全員先生だと思っているので、新人のつもりで「教えてください!」と甘えているからか、かわいがって受け入れてもらえている気がします。


富永美樹(フリーアナウンサー)

富永美樹 山梨、伊豆、東京の3拠点生活で得た「自信」


人とのつながりがあるかないかで、移住生活の充実度は変わります。『田舎は閉鎖的』と思う方も多いですが、だからこそ移住者自身が飛び込んでいくことが大事だと思います。皆さん山菜取りに誘ってくれたり、野菜や魚を分けてくださったりする。今後はそうしたいただきものに、ヘッドマッサージなどでお返しをしていきたい。物々交換のように、特技のお裾分けで応えたいですね。


木村智華子(静岡県伊東市に移住)

コロナ禍に伊東へ移住 成功の鍵は自分から飛び込むこと


地域の女性の方たちと話すと「嫁に来て30年になるけど、まだ分からないことがある」と言われ、そういうものなのかと思います。たぶん地域の暗黙知はいろいろあるのでしょうが、よそから来た者なりの鈍感力を発揮して、飛び込んでしまっていいかなと思いますね。


大井邦子(長野県南相木村に移住)

42歳、人口千人の村に移住しテレワーク 理想の暮らし


構成/日経xwoman ARIA