世界の最先端を体感できる都市、ニューヨーク。この街に1996年から在住し、ビジネス・コンサルタントとして第一線で活躍する渡邊裕子さんの最新リポートをお届けします。

 2008年11月、バラク・オバマとジョー・バイデンが次期大統領・副大統領として当選し、勝利演説をしたときの情景を、筆者は今でもよく覚えている。彼らのスローガン「Change We Can Believe In(私たちが信じることのできるチェンジ)」の通り、「今、米国の大きな変化を目撃している」「これから新しい時代が始まる」という高揚感に満ちていた。

 二人のスピーチが終わると、赤と黒のドレスを身にまとったミシェル・オバマと、黄緑色のスーツ姿のジル・バイデンがステージに出てきて、夫たちをハグした。その時に、私が見ていたテレビ番組のキャスターが言った言葉が印象的だった。

 「オバマ夫妻はいずれも法律家、ジョー・バイデンもロースクールを卒業していますが、この4人の中で一番学歴が高いのは、実はドクター・バイデンです。ジョー・バイデン夫人であるジルは、修士号2つに加え、博士号も持っています」

2008年11月、バラク・オバマとジョー・バイデンが次期大統領・副大統領として当選し、勝利演説をしたときの情景を、筆者は今でもよく覚えている(写真:AFP/アフロ)
2008年11月、バラク・オバマとジョー・バイデンが次期大統領・副大統領として当選し、勝利演説をしたときの情景を、筆者は今でもよく覚えている(写真:AFP/アフロ)

 元高校英語教師のジル・バイデンは、生涯を教育にささげてきた人だ。バイデンとの結婚後も、子どもたちが小さかった数年間を除いては仕事を辞めず、勉強も続けた。30歳で1つ目の修士号(教育学)を、36歳のときに2つ目の修士号(英語)を得ている。さらに、2007年、55歳のときに、デラウェア大学で教育学博士を取得した。