気になるお尻のたるみを解消するなら、お尻を鍛えるのが一番。 トレーニング科学の研究家が極めたコツ満載の「超・尻トレ」なら、美尻だけでなく、ロコモ予防にも役立ちます。週2回だけお尻に集中! 短時間で効果的な「超・尻トレ」を3回に分けて紹介します。

お尻を鍛えると美尻はもちろん、後ろ姿が見違える

 体のたるみ対策にも、長く元気で動ける体をつくるためにも筋トレは大切。でも、何から始めたらいい? と思っているなら、「まず尻トレから、とお薦めしたい」と国際武道大学准教授の荒川裕志さんは話す。荒川さんは、体の構造やしくみに基づき、トレーニング効果を高める方法を研究する専門家だ。

  尻トレには、美尻やお尻のたるみ対策のイメージが強いだろう。荒川さんは「もちろん美尻のカギとなる大殿筋を鍛えると、お尻がググッと持ち上がり、後ろ姿が見違えます。お尻と太ももの境目がくっきりすることで、脚を長く見せることにもつながります」と話す。

 でも、それだけではない。「主にお尻の筋肉が中心となって動かす『股関節』は、ほかの関節に比べ、歩く、座る、といった動作に大きく影響します。アスリートでも股関節の動きが重要なため、パフォーマンスの良い選手はお尻が大きいといわれます」。そこで、尻トレは「歩く」機能が衰えるロコモの予防にも役立つと考えられるわけだ。

 荒川さんが鍛えるべきという筋肉は主に大殿筋、中殿筋、腸腰筋の3つ。そのうち大殿筋はお尻の最も大きな筋肉。ももを後ろに引く役割があり、鍛えても横には広がらず、お尻が持ち上がり、後ろにボリュームアップする。この大殿筋を鍛える場合、最も効果が高いのがブルガリアンスクワットだ。次のページで荒川さん直伝の「効かせるポイント」を押さえた尻トレを詳しく紹介しよう。

後ろ足を椅子にのせて行うブルガリアンスクワット。効果を高めるポイントは?
後ろ足を椅子にのせて行うブルガリアンスクワット。効果を高めるポイントは?