貯蓄が増えたら「お金を増やす口座」を作ってみる

 超低金利の現在は、銀行にお金を預けてもほとんど増えません。節約にも限界があり、経済が回復する見込みがない間は、収入が上がる期待すら薄い。そんななかで、お金を増やす選択肢として持ちたいのが、個人型確定拠出年金(iDeCo=イデコ)や、つみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)のような「積み立て投資」です。

 積み立て投資とは、毎月定額で投資信託などの商品を買う投資法。投資と聞くと、「元本割れがこわい」と敬遠する人もいるかもしれませんが、投資信託は株などと比べて、値動きも穏やか。商品にもよりますが、年平均3%ほどのリターンが期待できるものも多いのです。

 毎月一定額でコツコツ積み立て投資する方法を長期で続ければ、リスクをできるだけ抑えながらお金を増やせる可能性が高いのです。

増やすために始める第一歩は「○○口座」の開設

 積み立て投資をお得にできるiDeCoやつみたてNISAについては次回の記事で紹介しますが、第一歩として進めておきたいのが、投資に必要な口座の開設。証券会社に「証券口座」を作っておきましょう。

 口座開設は無料で、持っているだけなら入金する必要もありません。今すぐ投資を始めるわけではなくても、開設しておけば、いざやろうと思ったタイミングでスムーズにスタートできます。

 「投資を始めるときに、開設すればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、口座開設でつまずく人は、意外に多くいます。手続きそのものは簡単なのですが、どこの証券口座でもマイナンバーや本人確認などの書類の用意が必要で、「面倒だから、また今度……」となりやすいのです。時間のあるときに口座を開設しておくことで、最初の一歩でつまずかずに済みます。

 では、「増やす口座」はどんな証券会社で作ればいいのか、次ページで説明します。