「セレンディピティ」の機会をどう得るのか

 今、私たちは人と会わなくなっています。それは寂しいことではありますが、プラスに捉えれば、周りと自分を比べなくて済むということです。つい同僚と自分を比べてしまって苦しい、という状態を離れ、自分にとって本当に必要なことは何かを考え、身に付けることができる時間だと感じています

 私自身は、これまでは人との偶然の出会いによって、多くの情報を収集していたことに気がつきました。例えば、交流の場でたまたま初対面の方と話したことがふとした気づきにつながる、そうしたセレンディピティ(偶然の出会いや発見)が、私にとってチャンスになっていたのです。

 人と会う機会が減り、オンライン上で交流することが多くなった今は、SNS上の自分のプロフィルを充実させ、FacebookやTwitterでこまめに意見を発信していくなど、より自分の専門性を磨いて発信することを心掛けていこうと思っています。人との交流の方法が変わっても、セレンディピティをキャッチできればいいと願っています。

取材・文/阿部祐子 写真/PIXTA