- (1)大人の学びの環境が激変 「学ばない人」は取り残される ←今回はココ
- (2)社会人大学院どこがいい? 決め手は学びのコミュニティー
- (3)オンライン講座が活況 会社で学べない「○○の書き方」
- (4)子育て卒業と同時に退職し上京。学び続ける50歳
- (5)ネットで完結・大卒資格 BBT大学で学ぶ人の本音ルポ
- (6)いとうまい子56歳で老化学博士に。学びを止めない理由
40~50代のARIA世代の学びは、20歳前後で私たちが経験した学びとは大きく異なります。筆記試験がゴールではなく、仕事人生では「学び続ける」ことが求められるためです。コロナ禍で学びのスタイルが大きく変化した2020年。これからの大人の学びはどうなるのか、どうすれば学び続けられるのか。リーダー研修などのインストラクターとして約3000人をトレーニングしてきた人材育成コンサルタントで、『一流の学び方』などの著書がある清水久三子さんに聞きました。
学び方でビジネスパーソンの人生が決まる
ビジネスパーソンは、学び方でこれからのキャリアや人生が決まります。その理由は二つあります。一つ目の理由は「人生100年時代」の到来です。長寿命化に伴い「60歳で定年を迎えてリタイア」という人生プランはもはや描けなくなりました。さらにデジタル技術の進歩により、従来の仕事の中にはAIやロボットに置き換えられるものもあります。若いときに学んだスキルだけで、一生食べていくのはほぼ不可能なのです。公認会計士や税理士といった難関資格の保持者も例外ではありません。一つのスキルが長持ちせず、働く環境の変化のサイクルが短期化している今、40歳になっても50歳になっても時代に合わせて学び続けなければ、取り残されてしまうでしょう。
もう一つの理由は「学びの格差問題」です。ここ数年、インターネットやスマートフォンなどICT(情報通信技術)の進化で、学びの環境は飛躍的に変わりました。2020年、コロナ禍でオンライン学習が一気に普及し、その動きに拍車がかかっています。こうした環境の変化は、多忙なビジネスパーソンにとっては限られた時間で知識やスキルを高めるチャンスといえます。一方で、学ぶ人と学ばない人との格差は、決定的に広がっていきます。
では、どうやって学び続ければいいのでしょうか。