「一緒に住むようになって、パートナーへのモヤモヤが増えてきた」「子どもが生まれてから夫とギクシャクするようになった」「親の介護のことで夫と険悪になった」…、こんなお悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。そんな方にぜひおすすめしたいのが、作家・心理カウンセラーの五百田達成さんが提唱する「パートナーとの関係がうまくいく話し方」。コツを押さえて、パートナーとの関係をより良いものにしていきましょう!

(1)夫やパートナーにもうイライラしない 話し方5つの基本
(2)パートナーとの気詰まりな話題には「◯◯話法」が効果的
(3)お互いの愛が冷めない・復活するコミュニケーション術 ←今回はココ

「男だから」「女だから」性差に甘えるなかれ

編集部(以下、略) 男女のけんかの原因として「男は話を聞かない」「女はおしゃべりで感情的だ」といった性差や脳のつくりの違いの話をよく聞きますが、この点はどのようにお考えですか。

五百田達成さん(以下、五百田) 男性脳と女性脳など、性差についてそのような見解もありますが、今はトレンドではないですね。脳梁(のうりょう)の太さで違いが出るなんて話も「本当なのかな」と疑われ始めています。そもそも僕は、この考え方はあまり好きじゃないんです。たとえ本質的なものがあったとしても、我々は動物ではなく社会的な人間なのですから、節度とコミュニケーションと気合で、人間関係はどうにでもなると思っています。

―― 動物的な部分も、理性で凌駕(りょうが)すべきだということですね。

五百田 そうです。「浮気するのはしょうがないじゃん。だって男だもん」っていうのは、ただの開き直りですよね。

 「女はおしゃべりで感情的」などと言われるのも、脳のつくりなどではなく、家事や育児に女性の方が多く関わってきた背景があるからだと思っています。「おしゃべり」だと言われるのも、家庭のプロジェクトに多く関わってきた側(かけた時間が多く、モチベーションも高い女性側)がプロジェクトリーダーなわけですから、共有すべき事項が多くなってしまった結果だと思うんですよね。