世の中の食いしん坊たちから熱烈な支持を集めるarikoさん。簡単だけど、凝って見える。斬新な組み合わせで、いつもの味に変化が起こる――。そんなarikoさんのレシピとアイデアから今の気分にぴったりな“おいしいおすそわけ”をお届けします。今回のテーマは、一風変わったariko家の寒い日の朝ごはん。朝ごはんをもっと自由に、おいしく楽しむ秘訣が満載です。
小学校受験当日の朝ごはんは「生ラーメンとヤクルト」
11月に入ってグッと寒さが増してきました。そろそろ暖房なしでは厳しい季節、暖かなベッドでいつまでもゴロゴロできたらいいのですが……。これからの時期は朝ごはんも温かいものがうれしいですよね。今月は寒い時期の朝ごはんについてお話ししてみたいと思います。
そもそもわが家の朝ごはんといっても、トーストに卵料理、もしくは旅館の朝ごはんのような炊きたてごはんに干物とお味噌汁のような決まったメニューとは、ちょっと違うかもしれません。
よく作るのは温かなうどんやスープ、スープかけごはんや雑炊など。起き抜けでぼーっとしていても食べやすくてスッとおなかに収まるような汁気のあるものが、息子には好まれていました。
今や社会人となった息子は、昔からのんびり屋。制服のジャケットに腕を通しながら、トーストをかじるような芸当はできず、ぬぼーっと起きてきたまま、熱々の汁物を食べて目を覚ましていました。
ここだけの話ですが、小学校受験当日の朝食も市販の生ラーメンでした。彼の好物で食べやすいものを選んだのですが、試験の面接でなんともタイミングよく(悪く?)「今日の朝ごはんは何を食べてきましたか?」と質問され、元気に「ラーメンとヤクルト!」と答えたと聞いて肝を冷やしました。
模範解答とはほど遠い朝ラーメンに、「そうか、ラーメン、いいね。ヤクルトも元気が出るね」と言っていただき、なんとか幸運にも合格を頂いたのでほっと胸をなで下ろしたのですが。小さな頃から彼の汁物好きは筋金入りなんです。