切り身で「いつもと同じ」じゃない　arikoの魚料理

世の中の食いしん坊たちから熱烈な支持を集めるarikoさん。簡単だけど、凝って見える。斬新な組み合わせで、いつもの味に変化が起こる−−。そんなarikoさんのレシピとアイデアから今の気分にぴったりな“おいしいおすそわけ”をお届けします。今回のテーマは、魚料理。塩焼きや煮付け、刺し身……、「魚って調理法が少なくて飽きちゃう」なんて思っていませんか？ arikoさんの手にかかれば、そのお悩みも即解決。バリエーション豊かな魚料理を教えてもらいました。

下処理は迷わずスーパーのプロにおまかせ

　香ばしく焼き上げたサンマにたっぷりの大根おろしを添えて、かぼすをきゅっと搾ってしょうゆをひと垂らし、ジュワッと脂が乗ったところを炊きたてのご飯と頬張るのは秋の楽しみのひとつ。

　ああ、日本人でよかったと誰もが思うことではないでしょうか。若い頃はごちそうというと迷わずお肉！ と思っていましたが、最近は魚料理のおいしさを実感しています（遅い！）。

　ガツンとくる肉の脂に比べて、魚の脂は口の中でうま味だけを残してスッと消えていく軽やかさが心地よい。刺し身や寿司などの生魚のおいしさはもちろん、新鮮な魚は煮ても焼いてもおいしいもの。

キンメダイの煮付けにはゴボウを添えて

　もっと魚を食べたいと、最近はスーパーでも鮮魚コーナーで足を止めることが多くなりました。とはいえ、尾頭付きは下ごしらえに手間がかかるので、三枚におろしたり内臓を取ったりするのが必要なものは、スーパーの対面コーナーのプロにお任せしてしまいます。実際に手に取るのは気軽に調理できる切り身がほとんどです。

　買ってきたそのままをすぐに調理できる切り身は、忙しい現代女性にとっても強い味方。甘辛の煮汁で一気に仕上げる煮魚や季節の野菜と一緒に包んで焼くだけのホイル焼きは、実は最強の時短料理なんです。

魚を季節の野菜と一緒に包んで 焼くだけのホイル焼きは、最強の時短料理