1980年のデビュー以来、女優、タレントとしてマルチに活躍し、クイズ番組での博識ぶりはすっかりおなじみに。60代を迎えた今も、YouTubeチャンネルを開設したり、ラジオのパーソナリティーに挑戦したりするなど、常に新しい顔を見せ続けてくれています。3回目の今回は、宮崎さんの仕事への思い、そしてこれからについて聞きました。

(1)70歳でもビキニで撮影できる自分でいたい
(2)「遅いよね…」女優と名乗る覚悟ができた42歳
(3)70代でやりたい役は「戦うおばあちゃん」 ←今回はココ

人と競い合うのはクイズ番組だけでいい

――編集部(以下、略) 常に新たなチャレンジに果敢に挑む宮崎さん。元気と若さを保ち続ける秘訣はなんでしょう。

宮崎美子さん(以下、宮崎) 若いかどうかは別として(笑)、常に体は動かすようにしていますね。10年ほど加圧トレーニングに通っていましたが、ジムだと人目もあるせいか、妙に頑張り過ぎて筋肉を痛めることもしばしば。結局家の中でトレーニングするようになりました。最近はラジオ体操やスクワットをやるのが日課になっています。

 大学時代は新体操部に入っていたので、その頃からラジオ体操が好きになりました。かなり本気モードで体操するので、夏休みに公園でラジオ体操をしている人を見かけると、「ここはもっとピシっと手を伸ばさないと!」と言いたくなっちゃいますね。最初から最後までしっかり体操するとそれだけで汗だくに。気持ちもスッキリするのでおすすめです。

「50歳、60歳過ぎて、れっきとした『おばさん』として自分を認めてしまったら怖いものはありません。『私はもうおばちゃんなんだ』って思うと、無駄な見えを張らなくなるから不思議です」
「50歳、60歳過ぎて、れっきとした『おばさん』として自分を認めてしまったら怖いものはありません。『私はもうおばちゃんなんだ』って思うと、無駄な見えを張らなくなるから不思議です」

―― 自身のYouTubeチャンネル「よしよし。 宮崎美子ちゃんねる」ではボルダリングにも挑戦していましたね。

宮崎 そうなんですよ。筋力的に難しいのもあって、スイスイとは登れないのですが、ちょっとずつ上達するのが実感できるとうれしくなりますね。誰かと競うわけでもないので、ゆるっとマイペースに取り組めたらいいかなと。もうね、競うのはクイズの早押しだけでいい(笑)。本当言うと、競い合うのはあまり好きじゃないんですけど、脳トレだと思ってクイズには前向きに挑んでいます。

 クイズ番組などバラエティーの一番の醍醐味は、今勢いのある若い芸人さんたちと出会えることです。芸人さんの瞬発力や切り返しの力って、本当に見事で勉強になるんですよね。「だからこの方は売れているんだな」って、じかに会うと人気の秘訣がよく分かります。

―― いろんな顔を持って、順風満帆なイメージもありますが、これまでの芸能生活でつらかったときはありますか。

宮崎 デビューして間もない頃の話なのですが、小堺一機さんとラジオのレギュラー番組でご一緒させてもらったことがあったんです。でも、初めてのラジオの仕事でいっぱいいっぱいになってしまって。質問されて答えに窮してしまい、思わず収録を途中で抜けて帰ってしまいました。今思うと大迷惑な話なのですが、小堺さんやスタッフの皆さんを困らせてしまったあの時が一番つらかったですね。