自分の中の「おばさん力」を認めたら最強になれる!

―― 合格率が10%前後の漢字検定1級にチャレンジして合格したのも50歳を過ぎてからですよね。

宮崎 あれは51歳の時かな。「漢字を覚えるのは大変だったんじゃないですか」とよく聞かれるんですけど、逆に50代だからこそ有利な点もあったんですよ。

 漢字ってね、日々の生活の中で何かしら目にしていることが多いはずなんです。例えば、以前、刃物店に買い物に行った時に、金偏(かねへん)の漢字がズラっと並んでいるのが見えて、金が付く漢字だけでもこんなにたくさんの文字があるんだって驚いたんですね。そんなふうに、自分がこれまで生きてきた中で知らず知らずに得ている知識は結構あって、その蓄積に助けられたのが漢字検定だったんです。

 だから、漢字の知識量はむしろ小学生や中学生には負けないんじゃないかな(笑)。もちろん学校の勉強は若い人たちには勝てないけれど、長く生きてきた人には経験や世間知という武器がありますから。若い人たちだけが、新しい物事へのチャレンジにたけているわけじゃないと思うんですね。

―― 確かに、経験と知恵は年を重ねるほど武器になりますね。

宮崎 ホントにそう。それに女性は年を重ねるにつれて、どんどんたくましくなって、突破力も強くなる。いわゆる「おばさん力」がついてきますよね。さすがに30代でおばさんって言われたらショックだけど、もう50歳、60歳過ぎて、れっきとした「おばさん」として自分を認めてしまったら怖いものはありません。

 「私はもうおばちゃんなんだ」って思うと、無駄な見えを張らなくなるから不思議です。水着になったのも、「おばさん力」のなせるワザかなと(笑)。

「学生時代に新体操部だったので体操が好き。今でもラジオ体操とスクワットを毎日しています。ボルダリングも始めました」
「学生時代に新体操部だったので体操が好き。今でもラジオ体操とスクワットを毎日しています。ボルダリングも始めました」

―― 昨年から自身のYouTubeチャンネル「よしよし。 宮崎美⼦ちゃんねる」をスタートしたのも新たなチャレンジ?

宮崎 そうですね! この先の老後の楽しみになればと完全に私の趣味で始めたものなんです。おすすめの本を紹介したり、新しいエクササイズに挑戦したりと自分のやりたいことだけやっています。

 最近は、知り合いのシェフの方と一緒に料理をするのがものすごく楽しくて。これまで料理といったら、煮るか焼くか蒸すかしか知らなかったのが、ひと工夫を加えるだけでこんなにおいしくなるんだとプロの技に驚いています。この年になって新しいことを学ぶのは刺激になっていいですね。