「会うなり頭をなでてくれる男は今までいなかった」
―― 瀬尾さんの息子さんを孫のようにかわいがっていましたね。
瀬尾 かわいがる視点がちょっと人とは違って。最初はテーブルの下で寝ているだけだった人間が、今はそのテーブルの上に立って踊っている。少しずついろいろなことができるようになって、自我が目覚めて自己主張し、先生に命令したりもする。「ただかわいい」というより、その成長過程をすごい好奇心をもって、作家の視点で見つめていらしたのだと思います。
「私に会うなり頭をなでてくれるような男は今までいなかった」と言って笑っていました。何でも受け入れてくれる、本当に度量の大きい方でしたね。
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取材・文/中城邦子 構成/竹下順子(日経xwoman ARIA)写真提供/瀬尾まなほさん