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副業禁止の銀行員が無給で映画監督を続ける訳

(上)銀行員/映画監督 香西志帆 40代以降に活躍できるようキャリアを逆算してきた


銀行員としてフルタイムで働きながら映画監督として活躍する香西志帆さん。現在は2歳になったばかりの男の子を育てつつ、MBA(経営学修士号)取得のため大学院にも通学中だという。その行動力の源とは。上編では、銀行員が映画監督として歩み始めた軌跡について話を聞いた。

(上)副業禁止の銀行員が無給で映画監督を続ける訳 ←今回はココ
(下)一般職の銀行員が四足のわらじ キャリアは「広く浅く」

映画監督を目指していたわけではなかった

 香川県を中心に活動する「面白い人がいる」と聞いた。なんでも地方銀行の行員として働きながら、ショートムービーや長編映画を撮り、食品などのプロデュースを手がけ、各方面で数々の賞を受賞しているという。そんな何足ものわらじ生活を15年以上続け、さらに現在は小さな子どもを育てながら、朝6時8分発の特急電車に乗って神戸大学の大学院に通学中だそうだ。

 その人の名は、香西志帆さん。いったいどのような経緯で今のスタイルを確立したのか話を聞かせてもらった。

香西志帆
香西志帆
こうざい しほ/銀行員、映画監督。1976年香川県生まれ。映画作品に『猫と電車』『恋とオンチの方程式』、地域活性化を目的とした香川県の「うどん県」CMやユニクロCM、『盆栽たいそう』などのプロモーション映像も手がける。脚本や編集を自ら行うこともあり、他にも商品企画、コンサルタント、大学講師などマルチに活躍中

 「10時までに提出しなければいけないレポートを5分前に1本出し終えたところです。このあとも12時までにもう1本出さなければいけないので、取材が終わったら仕上げます」

 10時からのオンライン取材開始早々に発したこの一言で、彼女が常に分刻みで動いているのだということが分かる。その日はレポート作成と子どもの夜泣き対応で、3時間ほどしか寝ていないと話していた。それでも「寝られるときはちゃんと寝ていますよ」と、事もなげに言った。なぜ、このような多忙を極める生活を送っているのか。

 「目の前のことをこなしていたらこうなっていました(笑)。もともと銀行員も映画監督も私が目指していたものではなかったんです。本当になりたかったのは小説家や脚本家、新聞記者でした」

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