化粧品会社に転職、ブランドの業績回復へ貢献

松山 日本ロレアルに管理本部という予算を管理する事業部があり、そこで働くことになりました。将来的にブランド事業そのものに関われる可能性があったので。入社して半年くらいで「事業部にはいつ行けるでしょうか」という話を上司にしていたので、「あ、もう言い始めた」と思われたでしょうが(笑)。

 事業部ごとのPL(損益計算書)を管理して利益が出るように改善する、事業部長の補佐のような仕事をする職があって、私は「ヘレナ ルビンスタイン」の事業に入ることになりました。この事業の業績を改善させることが命題。20人くらいの小さな事業部だったのですが、そのなかには営業部員や美容部員、PR、商品に関わる人がいます。どうすれば目標を達成できるのだろうといろいろと考えて、コスト削減してできた資金を、PRする製品に集中投下しようと思いました。「これを一丸となって売ろう!」と決めたんですね。

―― そして結果を出したのですよね。

松山 はい、運にも恵まれたと思いますが。「いろいろな製品がありますよ」というよりは、基礎化粧品の中から1つ、メイクアップ化粧品の中から1つ選んで、それをしっかり打ち出していくようにしました。美容部員にも「これを会社として売りたい」ということを研修を通じて伝えていくことで、「これはやっぱり効くのでお客様にお薦めしなきゃ」と思ってもらえる。組織全体を「みんなでこれを売ろう」という方向にもっていったことで、結果に結びついたのだと思います。

MBAを取ってから転職した日本ロレアルでは「ヘレナ ルビンスタイン」にて、事業の業績改善を達成。力を入れて売る化粧品を絞ったことで、組織全体を「これを売ろう」という雰囲気にもっていけた
MBAを取ってから転職した日本ロレアルでは「ヘレナ ルビンスタイン」にて、事業の業績改善を達成。力を入れて売る化粧品を絞ったことで、組織全体を「これを売ろう」という雰囲気にもっていけた