世界各国に住むライターが、現地に暮らすARIA世代の女性にインタビューをし、その国・地域ならではのキャリア設計、家族の形、趣味やトレンドなどを紹介する連載。韓国では、日本同様に性別役割分業意識が根強く、結婚や出産を機にキャリアを中断せざるを得ない女性が多いそうです。ライターの森川裕美さんが、女性のキャリア支援に尽力するキム・ミジンさんの思いを伝えてくれました。

 小説『82年生まれ、キム・ジヨン』の大ヒット以降、韓国のフェミニズム運動に注目が集まっています。

 とはいえ、韓国のジェンダーギャップ指数は102位(2021年)。108位だった前年から6位も上昇したものの、韓国の女性の経済参加率は60%(2019年時点、OECD35カ国中31位)にとどまり、育児など家庭の事情でキャリアを手放さざるを得ない女性が数多く存在しています。

 社会起業家キム・ミジンさんは、こうした状況を打開するため、再就職支援およびキャリア開発プログラムを提供する「ウィーコネクト」を立ち上げ、女性のキャリア支援にまい進しています。

 「わたし自身もキム・ジヨンのひとりです」というミジンさん。ミジンさん自身はどのようにしてこれまでのキャリアを築いてきたのか。そして、どういった経緯で今の事業を立ち上げるに至ったか。話を聞いてきました。

「ウィーコネクト」代表キム・ミジンさん
「ウィーコネクト」代表キム・ミジンさん