夫の趣味だったビールで起業

 一方、同じく「シーブリュー」に参加するソニア・マリー・レイカムさんは、幼なじみだった夫と共にブルワリー「レイカム・ブリューイング」をオープンしました。

 きっかけは、3人目の子どもを妊娠した時に子どもともっと時間を過ごせるように夫婦で起業しようと決めたこと。夫がホームブリューイングを趣味にしていたことからファミリービジネスにはビール醸造を選びました。 

 ビールを飲むのはもちろん、パン、ヨーグルト、チーズ作りなどが趣味だった彼女は、知識や経験豊富な夫のアシスタントブルワーとして、ビール造りに携わることに。自由な発想で新しいビールレシピの開発を行っています。また、社交的な性格を生かし、マーケティングやセールス、顧客サービスなども担当しています。

裏庭でビール造りをしていた頃のレイカム夫妻
裏庭でビール造りをしていた頃のレイカム夫妻

 2014年に自宅の裏庭で「ビールでコミュニティーづくりをする」ことをモットーにスタートしたブルワリーは次第に人気を集め、昨年の夏にはタップルームをオープン。また、地元はもちろん、全米にもビールを出荷しています。

 最近は、新型コロナウイルスの影響でタップルームの営業停止や子どもたちの学校の休校など、大変なことも多いそうですが、「もし明日ブルワリーを畳むことになっても、後悔しない」とソニア・マリーさん。「私たちに驚きや挑戦をもたらして、クリエイティブになることを強いるブルワリーは、夫婦に子育て以外の共通の夢を見せてくれる」と肝が据わっています。