ユーザーが求める半歩先のアイデアを出し続ける

――いまの仕事内容を教えてください。

山本 NE事業部といって、スマートフォン向けのゲームアプリを提供する事業部のマーケティング部のゼネラルマネージャー(部長)を務めています。

 前期までは、プロモーション部という名前だったのですが、今期からマーケティング部に名前を変えました。ゲーム業界もワールドワイド展開が主流になり、クリエイティブも高度化し、なによりもユーザーのニーズが多様化しています。ただテレビでCMなどメディアバイイングしただけでは、多様化したニーズには届きません。プロモーション(宣伝)だけではなく、きちんと顧客の理解をするために、データマーケティングの強化とともに分析して精度をあげていくことをセットでやっていかなければいけません。そこで、部署名をマーケティング部に変え、データマーケティングのプロジェクトチームを作り、専任担当もいます。

 ただし、ユーザーのデータだけみていても勝てません。データから導き出された分析結果をヒントにして、そこからユーザーが求める半歩先のひらめきやアイデアを出し続けていかないと、世界で勝てないと思っています。

 メンバーにも、データマーケティングは確率をあげるためのツールで、その上でやらなければいけないのは、「エモーショナルマーケティング」と伝えています。お客様に楽しんでもらうための企画、半歩先のひらめきとアイデアが一番の評価判断だと言っています。それは自分自身でも心掛けていることで、いずれバンダイナムコエンターテインメントの強みになっていくと思っています。

4年前から部長職に。部下は50名以上

――管理職になったのはいつからですか。

山本  4年前は、プロモーション部ではなく、プロモーション課で十数名しかいませんでした。そこで課長職であるマネージャーをした後、4年前にプロモーション課がプロモーション部になると同時に、部長職のゼネラルマネージャーになりました。

 NE事業部は、「ドラゴンボール レジェンズ」「ONE PIECE トレジャークルーズ」「ガンダムブレイカーモバイル」など、数十タイトルのスマホ向けゲームアプリを提供しています。海外に配信しているタイトルも多く、NE事業部で配信しているタイトルはすべて日本パブリッシュなので、欧米地域のグループ会社にマーケティング体制を構築し、日本から各地域のマーケティングを見ていかなければなりません。そのためには人数を増やし、機能強化しなければならなかったため、課から部となり、現在メンバーは59名います。