日本で働き、オーストラリアで家族と過ごす「往復生活」をしている小島慶子さん。子育ても終盤にさしかかり、「これまでとは違う新たな一歩」を踏み出しつつある小島さんが、新たな気付きや挑戦を語っていきます。今回のARIAな一歩は、「ひとり旅」。

 友達がバルセロナで暮らしている。愛に生き、世界各地を渡り歩いて、たくましく生きている頼もしい女友達だ。いつ会っても明るくて前向きで、彼女といると地球のどこででも暮らしていけるさ、って気になれる。彼女は日本とスペインを、私は日本とオーストラリアを行き来しながら家族を養うグローバル大黒柱母さんず。不安と二人三脚の自転車操業人生の苦労を分かち合える貴重な同志だ。で、こないだ日本で彼女とご飯を食べているときに「バルセロナにおいでよ!」って言われてふと気がついた。なんで私、毎月飛行機乗っているのに同じコースしか飛んでないんだろ?

5年半、「寄り道」もせずひたすら日豪を往復

 つまりは、日豪往復しかしていない。私にとっては片道8000キロの通勤だ。職場である日本と家族のいる豪州を律義に行き来して、乗り換え地の香港やシンガポールの空港には2時間も滞在せず、もちろん街に出たこともない。これをひたすら5年半。エコノミークラスでためたマイレージでビジネスやプレミアムエコノミーにアップグレードするのがひそかな楽しみで、香港のラウンジで食べるラーメンがごちそうだ。飛行機代はテレビ局が支払っているんでしょ? とか、パースではのんびり遊んで暮らしているんでしょ? とか言われるけど、私は富豪と結婚したセレブ女優やビジネスで成功したカリスマモデルではない。豪華な海外生活とは無縁だ。当然交通費は自腹だし、パースでもパソコンの前で文字通り一日中働きづめで、めったに外に出ない。だから紫外線の降り注ぐ豪州でも日に焼けないのです。お金を手に入れるって本当に大変だ。

「片道8000キロの日本への通勤はもちろん自腹。パースの自宅でも一日中パソコンに向かって仕事をしているので、紫外線の降り注ぐ豪州にいても日に焼けません」