40~50代で感じる、仕事のマンネリ化やそれに伴う自己成長感の低下。この「キャリアの停滞」を抱えたまま、仕事人生の後半戦を生きるのか。それとも、「まだ半分もある」仕事人生で、成長できる自分に変わるのか。何千人もの会社員を対象に調査分析をしてきた法政大学大学院政策創造研究科教授・石山恒貴さんとパーソル総合研究所主任研究員・小林祐児さんと考えます。

石山さん 前回の記事「まじめに働いてきた40~50代が抱く『停滞感』の正体」でもお話ししましたが、長く働き続けてきた40~50代のARIA世代の多くは、昇進のチャンスを見込めなくなったり、役職定年を意識したりして、キャリアの谷にぶつかります。また、昇進意欲がなくても、長年の経験で仕事をそつなく回していけるようになると、仕事がマンネリ化して自分の成長を感じられず、「このままの働き方でいいのか」と不安になることもあります。

 実は、この「キャリアの停滞」を、「キャリアの終わり」と捉えてしまうと、途端にモチベーションは低下します。

キャリアの停滞感は、成長のチャンス

石山さん しかし、人生100年時代という視点で考えると、40代は人生において、まだ成長の途中段階と言ってもいい世代です。

 政府は2019年6月の未来投資会議で、経済界に「70歳まで就業機会の確保をしてほしい」と要望を出しました。これは単に70歳まで雇用確保の努力を求めるだけではなく、再就職やフリーランス、起業支援などについての要望も出しています。つまり、近い将来、70歳を超えて、それ以上の年齢になっても何らかの形で働き続ける時代がやってくることになります。

 そうなれば、40代は折り返し地点にすぎません。逆に言うと、まだこれから成長していかなければならない時期とも言えるでしょう。「キャリアの停滞」を感じたからといって、「残りの会社生活は、今まで培ったスキルで回していけばいい」と開き直っている場合ではなくなるのです。

40代のキャリア停滞期は、次の一手を考える絶好のチャンス

 「キャリアの停滞感」こそ、「キャリアの転機」が来た絶好のサイン。ある意味、「このままじゃいけない」と感じている人にとっては、「これから、どう成長していくのか」次の一手を考えるチャンスが来たのです。