蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、きょうはどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回は「母が嫌い……」という51歳女性のお悩みに、新潮社で出版部部長を務め、情報番組のコメンテーターとしても活躍する中瀬ゆかりさんがお答えします。


回答者:中瀬ゆかりさん(編集者・コメンテーター)


老いた人を変えるのは無理、子どもが変わる

 親きょうだいでも、血はつながっていても、相性はあります。パートナーや友達は相性で選ぶことができますが、親きょうだいはそれができない、だから大変なんですよね。

 私も昔から母が苦手で、実家に泊まるのは1泊が限界。会えば「その格好は変だ」「また太ったんじゃないか」「その口紅はなんだ」とネガティブなことしか言わないので、いつも気が遠くなる思いです。

 だから母に会いに行くときは、姉と共に行き、1時間私が相手をしたら、次は姉に代わってもらって、その1時間は幽体離脱しています(笑)。姉と魂を乗り移り合わせながら、その時間をやり過ごしているわけです。

 アズキさんの場合、一人娘ということで、きょうだいとこのような連携は取れないでしょうが、それも一時しのぎのこと。根本的には、年老いた人を変えようなんていうことは考えず、より若い子どもの方が変わるしかないと思っています。

 うちの母も80代ですが、まだ私の方が変わる余地があると思い、いろいろな改善策を見つけて、今はかなり平和な関係が築けているんですよ。