蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、きょうはどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回は「管理職の悩み」3回目。女性管理職育成事業などを手掛けるワークシフト研究所社長、小早川優子さんが回答してくれます。

女性管理職が陥りがちな罠って?(45歳女性、ももいろさん) 管理職に昇進しました。楽しみなことや自分への期待も大きいのですが、女性管理職ならではの陥りがちな「罠」も多いと聞きます。例えばどんなことがありますか。知って備えたいです。

回答者:小早川優子さん(ワークシフト研究所社長)


無意識のジェンダーバイアスに気を付けて

 女性が管理職となって評価される中でのわな、落とし穴はいくつかありますが、まずはジェンダーバイアスについて知っておきましょう。

 よくある話だと、女性管理職は協調性を、男性管理職は数字など具体的な成果を求められることが多いのですが、それを真に受けるのは危険です。上から「キミにはチームワークを期待しているよ」と言われて、その通りにやったとしても、いざ評価される段階になると、数字など目に見える成果を出した人が認められがちです。会社は何をどのように評価するのか、周りの管理職をよく見ておく必要があります。また、男性がポテンシャルを評価される一方で、女性は確かな実績を出さないと評価されづらいという面も。失敗についても、男性のほうが許容されやすいといわれています。

 これらは人間の深層にある無意識なもので、イメージの話にすぎないのですが、こうしたバイアスがかかっているということは認識しておいたほうがいいかもしれません。