蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、今日はどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回は「管理職の悩み」2回目。「私は管理職に向いていない?」と考える女性の悩みに、女性管理職育成事業などを手掛けるワークシフト研究所社長、小早川優子さんが回答してくれます。

平日より週末が好き、仕事はほどほどに。そんな私は管理職失格?(41歳女性 クロワッサンさん)女性管理職を増やせという呼び声から、ゆくゆくは管理職になれ……という空気を感じています。ただ私の人生において、仕事の比重は高くありません。平日より週末が好きですし、できる範囲でやりがいを持って働けば十分、というのが基本的なスタンスです。今の管理職は休日出勤をしたり残業をしたり、基本的に「働くのが好き」なんだなぁと思うことが多く、根本的に私とは違うタイプなんだろうなと尻込みします。

回答者:小早川優子さん(ワークシフト研究所社長)


ひと昔前のスーパーマン幻想は無視していい

 仕事一筋に生きて、残業や休日出勤も当然。そんなスーパーマンでなければ管理職になれなかったのは、一時代前の話。これからはそういった幻想は無視していかなければなりません。

 一時代前というのは今の45歳以上がキャリアを積んできた時代ですが、当時は男性以上に頑張らないと女性が管理職になれませんでした。実際に、男性管理職よりも女性管理職の方が残業時間が長いというデータもあり、休日出勤も当たり前、男性よりタフで、男性のルールにのっとることができるのが条件でした。今は「適材適所」と個人の能力や特性を見てもらえるようになり、ダイバーシティが進みつつあるのは確かです。けれど、まだまだ十分とは言えません。

資料提供/小早川さん
資料提供/小早川さん