蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40-50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、今日はどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回は、夫の浪費癖に悩む女性に対して、『だめんず・うぉ~か~』で一世を風靡し、ダメ男の生態に詳しい「くらたま」こと漫画家の倉田真由美さんが答えてくれます。

夫の「アンチエイジング浪費」が目に余ります。(48歳女性 中ジョッキさん)アラフィフの夫。最近「アンチエイジング」にかける出費が多く、浪費としか思えません。抜け毛対策に「AGA治療」、姿勢矯正で「パーソナルストレッチ」、毎月美容院で白髪染め、先日は、高額な歯のホワイトニング薬を通販で購入していました。合計すると毎月の出費は5万円以上です。私には、加齢に抗う無駄な抵抗にしか思えません。アンチエイジング浪費をやめさせる手はないでしょうか。

回答者:倉田真由美さん(漫画家、コメンテーター)


人の楽しみを奪う権利は誰にもない

 アンチエイジングであろうと何であろうと、配偶者の趣味は基本的に無駄にしか思えないもの。鉄道模型でも、ゴルフでも、サッカー観戦でも……みんな一緒です。自分に1ミリも関係ないものにお金を使われると、無駄だと感じるのは当然でしょう。

 でも、そこで、あたかも世間の常識であるかのように「男のくせにアンチエイジングなんて!」と、断ずるのは間違っています。人が楽しんでやっていることを強制的にやめさせる権利は誰にもないのですから

 立場を変えて夫の側から見れば、妻の化粧だって洋服だって無駄と思われているかもしれません。もし、あなたが「化粧品を買うな」と夫から言われたら、理不尽と感じるでしょう。それと一緒で、たとえ効果がなさそうなアンチエイジングだって、彼にとっては大切なことなのです。