蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、きょうはどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回は「特別なスキルや人脈もないが、60歳以降もやりがいを失わずに長く仕事を続けたい」という55歳女性のお悩みに、女性の生き方を熱く応援するキャリアカウンセラーの小島貴子さんがお答えします。


回答者:小島貴子さん(キャリアカウンセラー、東洋大学准教授)


このままでは「やりがい探しの迷子」になります

 あゆみさんは55歳で、この先も働いていきたくて、しかもやりがいのある仕事がしたいんですよね。では、あゆみさんが言うやりがいって何でしょうか?

 仕事というのはものすごく現実的なものなのに、やりがいって抽象的な言葉ですよね。例えば「自分が価値を生み出せて、周囲からも評価を得られたと思ったときに感じるもの」と言えるでしょうが、その中身は人によって違います。しかも、年齢とともにやりがいは変化してきているはずです。

 言葉だけが先走って、自分のやりがいが分からないままでは、やりがい探しの迷子になってしまいます。そうならないためにまず今、絶対にやらなくてはいけないことが1つあります。

 それから、55歳の女性が60歳の定年後も働こうと思ったとき、これまでの日本的な企業文化の職場で、果たして仕事があるでしょうか。日本の企業では、難しいというのが正直なところではないでしょうか。それでもなお、やりがいを持って働きたいというなら従来の仕事探しのやり方ではダメで、工夫をする必要があります。これが2つ目の、やるべきことです。