蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、きょうはどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回は「意見が合わなくなった夫にイライラしている」という女性に、内村航平選手の母・内村周子さんがお答えします。


回答者:内村周子さん(体操競技指導者)


 長崎・諫早で「スポーツクラブ内村」を主人と一緒に運営し、体操とバレエの指導をしています。10年ほど前からTV出演や講演の依頼が増えてきました。仕事の合間には長崎の大学院で心理学を学び、3年前からは東京で定期的に体操教室を開催しています。仕事や勉強で、あちらこちらと飛び回っています。

 「周子さんはやりたいことがやれる環境がそろっていますね」と言われることがありますが、それは少し違うんです。私と主人は、仕事も家庭も共同作業、共同体のようなもの。私が新しいことを始めるときは主人に賛成してもらって、応援してほしい。そのためには自分がしなくてはいけないことがあるはずと思っています。主人が柔軟で理解があるからというだけではなく、応援してもらって気持ちよく送り出してもらうために自分の側も努力が必要だと思っているんです。

 ミナコさんのだんなさんは、昔はもっと柔軟な方だったんですね。ところが今はミナコさんの言うこと、することに同意してくれないし否定的。それは腹も立つでしょうね。でも、もしかしたらミナコさんのほうも、昔に比べれば柔軟さがなくなってきてるんじゃないでしょうか。

 夫婦は慣れるにつれて空気のような存在になりますし、お互い嫌なところをさらけ出せたりもします。それ自体は悪いことではないですが、だんなさんにイラッとすることがあったら、向こうも何かでミナコさんにイラッとしているかもしれませんよ。夫婦はそんなふうに変化してくるものです。