ふたを開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、きょうはどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回は、自分が職場のお荷物になっていると感じる女性に対して、心理カウンセラーの下園壮太さんが回答してくれます。

職場で私はお荷物? 投げやりな気分になってしまっている 48歳女性 ゆきこ 仕事をする際のチームで「最年長」ということが多くなってきました。役職者でもなく、年下の上司が率いるチーム内でリーダーシップを期待されているわけでもなく、斬新なアイデアを出せるわけでもない。周囲からはありありと「期待されていない空気」を感じます。どうせお荷物だから、もう終わった人でいいや、と投げやりになり、職場に行くのが憂うつに。ああ、サボりたい。こんな私は、甘えているのでしょうか。

回答者:下園壮太さん(心理カウンセラー、メンタルレスキュー協会理事長)


小さなスコープで自分を見ていませんか?

 ゆきこさん、組織の中ではどうしてもキラキラしている人にスポットライトが当たり、同期で管理職として活躍している人がいたり、年下の人から命令されたりすると、「自分なんてお荷物」「「終わった人」と思ってしまう。そりゃそうでしょう。組織の中だけを見ていれば。

 でも、ゆきこさんは今、チーム内で最年長、48歳。それって「人生100年時代」から見れば、まだ真ん中、折り返しのスタート地点です。

 「定年後」を意識したことはあるでしょうか。定年が60歳とすると、あと12年。そこから先、女性の平均寿命まで生きるとしたら、約25年あります。新卒から今までと、ほぼ同じ期間がこの先、待っているのです。

 ゆきこさん、小さなスコープだけで「偏った自分」ばかり見ているともったいないです。幸いにして今は、目先の仕事に振り回されずにわが身を振り返る余裕がある。しかも「お給料をもらいながら」着々と次のステージへの準備を始められる、というメリットを手にしているのです。