蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、今日はどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回はお母さんを亡くした後、長い間気持ちが前向きになれないという女性のお悩みに、看護師僧侶の玉置妙憂さんが回答してくれます。

ARIAさんの悩み 大事な人を見送った後、前向きになれない(46歳女性 ミルクティーさん) 母を見送って、10年がたちます。何でも相談でき、周囲から一卵性親子と言われるような母と私でした。今でも時々母を思い出すと無性に悲しくなってしまいます。現在、自分は好きな人もいませんし、恋愛や結婚にも前向きになれません。大事な人を見送った後、他の方たちはどうやって前向きに生きているのか、立ち直り方を知りたいです。

回答者:玉置妙憂さん(看護師僧侶)


「悲しい自分」と正対していますか

 10年たっても、時々思い出して悲しくなる……これって当たり前のことで、決して、後ろ向きではありません。「ああ、お母さんが懐かしいなぁ。会いたいなぁ」って。その気持ちは大切にされていいと思います。

 でもね、ミルクティーさんはもしかしたら「お母さんを失って悲しいという気持ち」に真正面から向き合っていないのではないでしょうか。心のどこかで「いつまでも悲しんでいる私って、駄目よね」と、悲しい気持ちに正対せずに、無理に正そうとしたりはしていませんか

 そんなことはしなくていいんです。むしろ、悲しい気持ちを受け止めて、悲しみを自分のものとして背負う覚悟が必要なんです。